コラム
セイコーエコロジア推奨!!4つのバイオスティミュラント製品をご紹介
公開日2023.01.25
更新日2023.01.25

セイコーエコロジア推奨!!4つのバイオスティミュラント製品をご紹介

戦争、肥料価格高騰、世界的な気候変動や人口増加に伴い食料確保の関心が高まっています。食料生産の効率化は人類にとって喫緊の課題であり、その圧迫感を普段のスーパーやコンビニでの買い物でも強く感じるようになりました。それぞれの方面であらゆる対策が講じられていますが、農業分野ではスマート農業が近年急速に脚光を浴びる技術になり、スマホ操作でのハウス管理やドローン式農薬散布は受け入れられる技術になりつつあります。
一方で、反収や株当たり収量を増加させる試みは古くから行われており新品種導入や土壌改良などが取り組まれています。食糧生産効率化の一環で近年は植物そのものの生理状態を良好にして農業を改善するバイオスティミュラントに注目が集まっています。
今回のコラムではバイオスティミュラントとセイコーエコロジアがオススメするバイオスティミュラント製品について紹介させていただければと思います。

バイオスティミュラントをわかりやすく解説!

バイオスティミュラント協議会によると、バイオスティミュラントとは植物や土壌により良い生理状態をもたらす様々な物質や微生物と定義されています。これにより非生物的ストレス耐性が植物について健全になり、収穫量や品質などが向上するとのことです。後述しますが、良い生理状態をもたらす物質や微生物にビタミンやアミノ酸など目新しいものが挙げられている一方、腐植物質フルボ酸やフミン酸)、海藻、菌根菌、根粒菌など従来から普通に施用されているものも含まれています。バイオスティミュラントと言われている物質や微生物の幾つかは、農家によって以前から使用されている資材という印象です。
バイオスティミュラント協議会の発足は2018年1月なので、おそらくこの頃からバイオスティミュラントという用語が全国に広まってきたのだと思います。それまでは、それぞれの企業の取り組みにおいて商品が独自に宣伝されていたところ、バイオスティミュラントという定義において、バイオスティミュラント製品というカテゴリーが登場したのではないでしょうか。

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なぜいまバイオスティミュラントなのか

バイオスティミュラントは日本独自の考え方ではなく、ヨーロッパを中心に注目を集めておりバイオスティミュラント資材の世界市場は2021年の目標で2900億円程度となっているようです。
前章で述べた様に、バイオスティミュラントの幾つかは以前から普通に使われている資材です。農業資材に関わらず日常の製品においても、POP広告やプロデュースの仕方で印象が変わり売上が上がることがあります。また、海藻資材、アミノ酸資材、土壌微生物資材など効果が少しわかりにくかった資材がバイオスティミュラントという定義によって信頼性が向上して売上が上がる一因になるのではないかと思います。
最近は戦争に起因した肥料価格高騰が農業経営を圧迫しています。農林水産省も「肥料価格高騰対策事業」に取り組むなど農家への助成を厚くしていますが、肥料購入による経済的負担が大きくなることに変わりはありません。
また、日本は肥料原料を殆んど輸入しています。とりわけNPK(窒素リン酸カリウム)に関しては偏在が甚だしく、窒素(尿素)はマレーシアと中国に、リンは中国とアメリカに、カリウムはカナダ、ロシア、ベラルーシから輸入しています。いずれの肥料原料も80%以上が輸入に頼っており、リン酸については100%が輸入されています。
少し前までは肥料の節約に対してそこまで大きな心配はなかったと思います。しかし、いざ肥料価格が急騰したことで、少ない肥料で生産力を維持すること過剰な肥料量を施用しないことなどに関心が高くなりました。その一環にバイオスティミュラントがあり、急速に認知度が高まっていると考えられます。

 

窒素、リン酸、カリウムにおける主要国からの輸入率*

  主要国① 主要国② 主要国③ 主要国からの輸入率合計
窒素(尿素) マレーシア
(47%)
中国
(37%)
サウジアラビア
(5%)
89%
リン酸 中国
(90%)
アメリカ
(10%)
その他
(0%)
100%
カリウム カナダ
(59%)
ロシア
(16%)
ベラルーシ
(10%)
85%

*農林水産省,肥料をめぐる情勢,令和4年4月を参考に作成

バイオスティミュラントの分類

バイオスティミュラントは6つのカテゴリーに分類されています。
本章ではそのうち4つについて解説したいと思います。

海藻

海藻系資材には海藻特有の多糖類(アルギン酸、ラミナリン、マンニット、フコイダンなど)が多く含まれていることです。微量要素としてのミネラルはマンガン、ニッケル、鉄、銅、モリブデンなどがあります。近年注目されているアミノ酸の含有数が多く、グルタミン酸、バリン、アスパラギン酸、ロイシンなど数十種類が含まれています。

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腐植物質

腐植とは土壌有機物のことをいいます。腐植物質とはフミン酸、フルボ酸、ヒューミンのことをいいます。腐植物質は動物由来の牛糞や鶏糞など、植物由来の落ち葉や過去の植物堆積物が化石化したものが挙げられます。腐植物質のうちフミン酸が最も影響力の強い養分と言われており、発芽促進、発根促進、根細胞拡大など植物の生長に関わる部分に好影響がみられます。

アミノ酸

アミノ酸は植物の生育に必要と言われる必須元素には含まれていませんが、葉面散布や土壌灌水によって施用することで植物の葉や果実に好影響が出てくることが農家からも報告されています。アミノ酸の種類は複数あり、植物への効果を種類ごとに調べる研究も行われているようです。

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微生物(アーバスキュラー菌根菌)

政令指定土壌改良資材に認可されているアーバスキュラー菌根菌は植物の根に共生することができます。普段は胞子の状態で土壌中に存在していますが、ある土壌条件*において植物根と胞子が接近すると、胞子から菌糸が伸びて根に共生をします。アーバスキュラー菌根菌が共生した植物はリン酸の吸収が良くなり(菌根菌がリン酸を植物に供給)、花数や果重などが増えることで収穫量増加に貢献します。近年アーバスキュラー菌根菌資材の開発が進んでおり、従来の胞子タイプよりも生菌タイプの方が高確率で共生させることができると期待が高まっています。

*土壌のリン酸含有量が少ないと植物からストリゴラクトンという植物ホルモンが分泌され、菌根菌との相互認識において共生のきっかけとなります。

セイコーエコロジア推奨!バイオスティミュラントの製品

海藻のエキス

ノルウェーの北大西洋海流域に繁茂するアスコフィルノドサムが原材料です。製品は乾燥ワカメを細かく砕いたような見た目で、臭いも乾燥ワカメに近いので使用感に嫌な部分が少なく、水に直ぐ溶けることも特長です。100gの少量でパッキングされているので使い切りサイズで使い勝手がとても良いです。肥料成分は多量要素にカリウム、カルシウム、マグネシウムが、微量要素にモリブデン、亜鉛、ニッケルなどが含まれています。海藻のエキスの最大の特長はグルタミン酸、アルギニン、ロイシンなどのアミノ酸が種類豊富に含まれていることです。

地力の素カナディアンフミン

カナダ西部のアルバータ州から採掘される樹木の堆積物(鉱物)が原材料です。この様な有機物にはフミン酸やフルボ酸が含まれていますが、カナディアンフミンの場合は70%以上のフミン酸とフルボ酸が含まれています。
地力の素カナディアンフミンは用途に合わせて4つの形状(細粒、粗粒、ペレット、リキッド)に製品化しています。細粒と粗粒は有機JASに登録されています。ペレットには牛糞が配合されているので堆肥施用省力化や団粒構造形成の土壌改良材の役割も期待できます。リキッドは液肥として灌水に使用でき生育途中の腐植切れを補える優れものです。

オルガミン

魚を丸ごと発酵させて作られたオルガミンは葉の立ち、葉肉の厚み、果実の張りなどの効果が見られます。魚の身の部分を取り除き、骨や頭などを原料にした葉面散布剤に対してオルガミンは身の部分も含めて魚を丸ごと発酵させているため、肥料の成分が豊富になります。アミノ酸を主体に、マンガンやモリブデンなどの数種類の微量要素も含まれているため微量要素欠乏症対策にもなります。1000倍に希釈して農薬に混合して施用すると便利です(石灰硫黄合剤以外の農薬と混合できます)。灌水としての使い方もあります。

キャンディダパラプシローシス生菌製剤

アーバスキュラー菌根菌由来のキャンディダパラプシローシス生菌製剤は、従来と比較して新しい生菌タイプの菌根菌資材です。胞子タイプよりも共生確率が高く、共生までの時間が短いことが特徴で、育苗時や定植時に施用する資材となっています。パーライトに生菌を付着させているので施用も取り扱いも簡単。共生に必要な施用量も目安があるので便利に使用できます。イチゴ、トマト、ピーマン、キュウリなどの果菜類、ネギやタマネギなど根域が狭いユリ科野菜は特に結果が得やすく施用メリットの大きい植物になります。

今こそバイオスティミュラント挑戦の最良のタイミング

バイオスティミュラントは本来植物が持っているポテンシャルを発揮、高めさせることで健康になり病害虫に侵されにくくできる観点から、生産者の負担を軽減できる役割が期待できます。高温や低温にも抵抗力が増すと期待でき、日照不足や乾燥への環境ストレス対策もできると考えられます(菌根菌が植物に共生すると耐乾燥が得られることがわかっています)。
地球規模の環境問題によって農作物の増収や品質向上に注目が寄せられるなかバイオスティミュラントもその一助になると思います。また先述したように肥料資源偏在と戦争による肥料価格高騰は、止むを得ず減肥栽培をしなければならない状況を益々拡大させる要因になってきました。これまでの栽培方法や土づくりを見直して、少しでも農業経営の圧迫を緩和するにはバイオスティミュラントが注目されてきた今こそが最良のタイミングではないでしょうか。
このコラムが読者の一助になれば幸いです。

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コラム著者

小島 英幹

2012年に日本大学大学院生物資源科学研究科修士課程を修了後、2年間農家でいちご栽培を経験。
2021年に一般企業数社を経てセイコーステラに入社。コラム執筆、HP作成、農家往訪など多岐に従事。
2016年からは日本大学生物資源科学部の社会人研究員としても活動。研究分野は電解機能水農法、菌根菌など。

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