コラム
柑橘類とは?基礎知識と育て方を解説
公開日2022.11.14
更新日2022.11.14

柑橘類とは?基礎知識と育て方を解説

みかんを代表とする柑橘類(かんきつ類)は収穫物が美味しく、加工品といった用途にも使用できることから人気の高い果樹です。またあまり知られていないかもしれませんが、柑橘類の花はとても可愛く、香りもよいため鑑賞価値としてのメリットもあります。今回のコラムでは柑橘類の育て方の基礎知識を解説していきたいと思います。これから柑橘類を栽培しようと思っている方の参考となりましたら幸いです。後半では柑橘栽培におすすめの資材をご紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。

柑橘類とは?特徴・基本データ

柑橘類とは、ミカン科の植物の中のカンキツ属、キンカン属、カラタチ属に属する植物のことを指します。現生種は2000~3000年前にインド東北部~中国南部で誕生したと考えられています。世界各地で品種改良が行われており、非常に多くの種類が誕生していますがその正確な数は把握しきれていないようです。柑橘類は世界で最も生産量の多い果樹で、果実は生食、ジュース、ジャムとして、精油を香水や香料として、漢方として利用されています。

柑橘類の種類(原種と園芸品種)

一般的に知られている一部の種類をご紹介致します。

温州ミカン

日本で最も有名な柑橘類。こたつで食べる定番みかん。200種類を超える品種があるとされており、有田みかんや青島みかんや西宇和みかんといったブランドがあります。収穫適期は9月~12月です。

ネーブルオレンジ

「ネーブル」とは英語で「へそ」の意味。“白柳ネーブル”、“森田ネーブル”、“清家ネーブル”といった品種があります。酸味が少ないのが特徴です。収穫適期は1月~2月です。

ベルガモット

「ダイダイ」と「ライム」の交雑種と推測されています。果皮を圧縮することで得られる油がオーデコロンの原料や紅茶の香りづけに利用されています。果実は甘味が少ないため生食には向きません。収穫適期は12月です。

せとか

「清美」と「タンゴール」を掛け合わせた柑橘に「マーコット」を掛けることで2002年に登録された品種です。糖度が高くて食味が良いため、近年人気が高い品種です。その味の良さから“柑橘の大トロ”と言われることもあります。収穫適期は2月~3月です。

ブンタン(文旦)

主な品種には“土佐ブンタン”、“水晶ブンタン”があります。収穫適期は1月~2月です。

キンカン

小型の実が成り、果皮は甘く果実には酸味があります。流通量の多品種は“ニンボウキンカン”です。収穫適期は12月~3月です。

レモン

とても栽培人気が高い柑橘類です。寒さに弱いため、栽培場所には注意が必要です。収穫適期は10月~12月です。

ライム

原産地はインド近辺です。レモンよりも寒さに弱いため、温暖地での栽培がおすすめです。収穫適期は10月です。

柑橘類の基本的な育て方~初心者におすすめの理由~

基本的な育て方のポイントをまとめました。

適した栽培環境で育てる

柑橘類の栽培場所は寒さに弱く、日当たりと排水性の優れた環境が適しています。耐寒気温は以下の表を参考にしてください。

耐寒気温 種類、品種
-3℃

レモン・ブンタン(文旦)・タンカン

-5℃ 温州ミカン・ポンカン・ハッサク・イヨカン・ヒュウガナツ・ナツミカン・清美・キンカン・ネーブルオレンジ・不知火
-6℃ スダチ・カボス
-7℃ ユズ

苗木や成木から栽培を開始する

柑橘類は種から育てる場合、結実まで8年~10年程度かかると言われています。そのため、果実を早く収穫したい場合は接ぎ木してある苗木を購入することがおすすめです。仮に種から育てる場合は、10℃以上確保できれば2週間程度で発芽可能のようです。

摘果して隔年結果対策を

果実をならせすぎると翌年に収穫量が激減する現象(隔年結果)が起きます。それを防ぐために、小さな果実を間引く(摘果)ことで隔年結果を防ぐことができます。摘果の敵期は7月上旬~9月下旬です。果実を間引く目安は葉の枚数です。例えば温州ミカンの場合、1果あたりの葉の枚数は25枚ですので、葉が100枚ある場合は4個を木に残すことを目安にしましょう。

鉢植えで栽培が可能

ほとんどの種類が鉢植えの栽培が可能です。趣味や園芸目的で栽培する場合は、置き場所に困りませんし、簡単に移動することができるため便利です。寒さに弱い品種は冬場に日当たりの良い室内に取り込みことで冬越しも可能です。

おすすめの柑橘類|ミカン

柑橘類の中でもミカンは比較的栽培が容易なのでおすすめです。植え付けする再の時期は暖かくなった3月以降です。寒い冬場の時期は植物体を痛めることになるので植え付けや植え替えは避けましょう。仕立て方はメインとなる3本の主枝から枝を広げていくことが良いとされています。枝の剪定は3~4月に行います。1年間で切る枝の量は全体の30%程度が目安とされています。それ以上切ってしまうと弱ってしまうので注意しましょう。ミカンの肥料は年に3回(春肥、夏肥、秋肥)行います。春肥は元肥え、夏肥は果実肥大のために追肥を与えます。そして最後の秋肥は来年の花芽形成のために与えます。ミカンの害虫はアゲハチョウの幼虫やカイガラムシやハダニ等があります。薬剤等を使用しながら対策しましょう。

関連コラム:温州みかんの特徴と栽培方法

おすすめの柑橘類|レモン

レモンは柑橘類の中でも特に栽培人気の高い種類です。鉢植えの場合、レモンの耐寒気温は-3℃ですので、寒くなりそうな時は日当たりの良い室内へ取り込みましょう。目安は-3℃になる日が4日以上ある場合です。3日以内であれば戸外でも冬越し可能です。気象庁がインターネットで過去の気象データを公開していますので参考にすると良いでしょう。レモンは水分が不足すると落葉するため、水切れに注意します。土の表面が乾いたら鉢底から水か出てくるまでたっぷりと潅水しましょう。また2月~3月頃に前年に実をつけた枝を中心に剪定を行います。

柑橘類の栽培に役立つ資材

Dr.Cut(ドクター・カット)

「宇土博(医学博士)」そして「広島県立総合技術研究所・農業技術センター」によって作業者の手指の負担を軽減することを目的に開発されました。弾力性のあるシリコン樹脂で覆われたハサミの持ち手は、従来の採果用ハサミに比べ切断時の手指への負担を75%カットし腱鞘炎のリスクを軽減します。

特にみかんの摘果作業に大活躍します。みかんの摘果作業は1人あたり1日2万回程度のカット作業が行われます。カットした枝で他のミカンを傷つけないようにする「2度切り」という動作の反復によって、手指への衝撃が発生し、それが痛みやしびれに変わることで腱鞘炎の発生が問題となっています。ドクターカットはみかん生産者様に喜ばれています。

関連コラム:ハサミの作業が1日に2万回!?みかんの収穫って大変です

地力の素カナディアンフミン

腐植物質と呼ばれるフミン酸やフルボ酸を高濃度に濃縮した腐食酸質土壌改良資材です。

少量で堆肥1トン分と同等の腐植物質を保有しており、土づくりの際の堆肥投入作業を大幅に軽減しながら土を団粒化し、保水性・排水性・保肥性の優れた土壌へ回復させます。柑橘類の土壌改良におすすめです。地力の素細粒の使用量の目安は10aあたり2~4袋(40~80kg)です。

地力の素の解説動画はこちら

美味しい柑橘類を収穫しましょう

みかんを代表とする柑橘類は非常に多くの種類があるため、それぞれの種類で育て方を追求する面白さがあります。耐寒性等のポイントをおさえれば地植えにこだわらずに鉢植えでも十分育てられますので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。本コラムがお役に立てば幸いです。

関連コラム:みかんの上手な剪定方法|切り口のケアも忘れずに

柑橘類とは?基礎知識と育て方を解説

コラム著者

満岡 雄

農学部出身。セイコーエコロジアの技術営業。全国の生産者の皆様から日々勉強させていただき農作業に役立つ資材&情報&コラムを発信しています。趣味は食べ歩きとビカクシダの栽培。定期的にTwitterとyoutubeを更新していますのでぜひご覧ください。

 

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