コラム
みかんの上手な剪定方法|切り口のケアも忘れずに
公開日2021.07.05
更新日2021.07.31

みかんの上手な剪定方法|切り口のケアも忘れずに

みかん・グレープフルーツ・レモンといった柑橘系の果実は、酸味があってとてもおいしいですよね。柑橘類にはクエン酸やビタミンCが豊富に含まれていて、疲労を回復させたり免疫力をアップさせたりと、人の体に良い作用があると考えられています。このような柑橘系の果樹を育てるために必要なことが「剪定作業」です。本日のコラムでは、みかんの剪定作業についてポイントをおさえて詳しく紹介していきたいと思います。

みかんを剪定する理由

みかんの成長にとって重要なことは太陽の光がしっかりと当たることです。剪定を怠るとみかんの葉っぱが生い茂ってしまい、株全体としての日当たりが悪くなってしまいます。また樹木の間の風通しが悪くなり、病気や害虫などが発生しやすくなる環境に陥ります。

定期的に枝や葉を剪定することにより、残された葉っぱが円滑に光合成をおこなうことができ、みかんの実の品質が向上すると考えられています。剪定が行われず日当たりの悪い環境で育ったみかんの実は小ぶりで味もすっぱくなり商品価値が著しく低下します。

みかんを剪定するタイミングは?

みかんの樹は、冬以外の季節(春・夏・秋)に成長が見られます。特に新芽が出始める4月ごろの成長が旺盛です。剪定のベストタイミングとしては、新芽が出始める前の2月中旬~3月下旬ごろが良いと考えられています。この時期は枝がどの方向へ伸びていくか、見当がつき判断しやすいため、剪定時期に向いています。気温や湿度がみかんの育つ環境に適していると、春だけでなく夏や秋にも旺盛な成長が見られます。剪定後は多くの栄養が必要になりますから、施肥についても十分に注意をして行うと良いでしょう。

鉢植えや樹齢が4年未満のみかんの苗木は、春先にしか枝が伸びないこともありますので、剪定しすぎずに、3~5年程度の時間をかけてゆっくりと手入れをしていきましょう。

みかんの上手な剪定方法

主な2つの剪定手法

間引き剪定

分岐した枝の付け根から切断する方法です。込み合った枝を枝元からカットすることで、太陽光の通りや風通しを良くします。

切り返し剪定(切り戻し剪定)

枝の途中で切断する方法です。切らない場合より新芽の成長が促進されます。樹勢の強い主枝の途中で切り返しを行うと、強い新芽が発生しやすいと考えらえています。

みかんの苗木は1年目~4年目にかけては、あまり大きくなりませんが毎年の剪定作業は行う必要があります。春や秋のタイミングで枝の3分の1を先端から切断する「切り返し剪定(切り戻し剪定)」を剪定を行いましょう。

道具選びのコツ

剪定部分の太さによって剪定バサミと、のこぎりを使い分けると作業が楽です。ハサミは構造上刃を開いて枝を挟みこむことで切断します。剪定バサミを手で握った状態で刃を開くとおのずと限界が発生します。のこぎりは枝に対し直角の方向から刃を当て前後に動かすことより切断できますので前後に移動できる距離に比例して太い枝を切る事が出来ます。使い分けることで効率的な剪定が可能です。

成長段階による剪定方法の違い

1年目

地面から20cm~50cm程度の部分で主幹(枝の最も太い主体となる幹)を切りとります。1株につき3本~4本程度の幹を残して仕立てます。5年後をイメージし剪定することが重要です。みかんに限らず、果樹の一般的な仕立て方です。主幹をそのままにしておくと、主幹にだけ養分が集まり垂直に大きな一本の木になります。主幹を切ることにより、その周辺から枝分かれし複数本伸びてきます。その枝の中から3本または4本、真上から見たとき120度(3本)90度(4本)になるよう候補の枝を残し、間引き剪定をします。3本仕立てにするか、4本仕立てにするかは、果樹の種類や地域によって流行があるようです。

2年~3年目

花がつかなかった枝が多い幹や、長すぎる小枝は「切り返し剪定(切り戻し剪定)」をします。病害虫が発生した枝や成長が思わしくない枝も剪定し、日当たりや風通しを良くしましょう。木の下に潜り込んで空を見上げると日差しを遮りそうな枝の候補が見つかると思います。空に向かって垂直方向に樹勢が良い枝が将来日陰を作ることが多いようです。

4年目

みかんは、着花・着果の数がその年によって大幅に変動し、着花や着果の数が多いシーズンと少ないシーズンを繰り返す隔年結果という性質をもっています。量が多いシーズンを成り年(表年)、量が少ないシーズンを不成り年(裏年)と表現します。これは晩秋の時期に実をつけながら、翌春に実をつけるための花芽形成を行っており、該当するシーズンに実をつけすぎると、翌シーズンに実をつけるための栄養が不足してしまうためです。成り年(表年)は「切り返し剪定」を中心とした強度の強い剪定を行い、不成り年(裏年)は「間引き剪定」を中心とした弱めの剪定を行うと良いとされています。

5年目以降

みかんの樹は樹齢が5年以上になると生木になり徒長枝は発生しにくくなります。太い枝を切ることは少なくなり、剪定バサミでほとんどの作業が済むようになります。剪定をしすぎると柔らかい樹皮が日焼けを起こし、成長を阻害する可能性もありますので、剪定に慣れていない場合には、かなり込みあっている箇所で前年に果実をつけた枝の「間引き剪定」を行うと良いでしょう。果実をつけた枝は弱っており、新芽が付きにくいうえに、周辺の枝にとっては日当たりや風通しが悪くなる原因となりますので、分岐した枝の付け根部分で剪定するようにしましょう。病害虫の発生を誘引しやすい枯枝、既に病害虫の被害を受けている枝、周辺の枝にとって日当たりや風通しを悪くしてしまう細い枝、徒長気味の枝なども剪定するようにしてください。

幹・枝の切り口のケアもお忘れなく

植物は、幹や枝を切られると、切り口の細胞が持っている細胞分裂能力により、切り口を防ごうとします。これを癒合といいます。幹や枝の切り口は、何らかの原因で癒合が上手く進まないと切り口から病原菌が侵入しやすくなりますので、剪定作業時の切り口についても留意しておく必要があります。枝の太さにもよりますが、剪定する際に切断面が大きくならないように枝に対して垂直に剪定バサミの刃を当てて剪定するようにしましょう。

植物は動物とは違い抗体ベースの免疫システムをもっていませんので、罹患した部分を枯らせることで病原菌が広がるのを防いでいます。病原菌の広がりを防ぎきれないと樹木全体が枯れてしまいます。それだけに切り口のケアには注意を払いながら剪定作業を行う必要があります。

切り口が癒合するには、植物の伸長を促すオーキシンや細胞分裂を促進するサイトカイニンといった植物ホルモンが大きな役割を担っています。植物内でどのように生成されるかは研究中ではっきりとは解明されていません。

切り口を早く回復させるために使用する癒合剤を切り口にまんべんなく塗布する方法もあります。塗布膜が樹皮の役割を果たしますので、雨水の侵入による腐敗や病原菌の侵入による病害の発生を防ぎます。年2回~3回程度の塗布で効果が見込めます。

みかんの剪定に適した肥料

枝が少なくなることで根の負担が軽くなります。剪定とセットで施肥についても検討しておきましょう。時期としては3月(元肥)・6月(追肥)・10月(御礼肥え)といった時期に遅効性の有機肥料を施肥すると良いと考えられています。植物質の肥料であれば、油粕・腐葉土・米ぬか・大豆・菜種・草木灰、動物質の肥料であれば、堆肥(牛糞・豚糞・馬糞・鶏糞など)・魚粉・鶏糞・骨粉などです。有機肥料がない場合は、遅効性の化成肥料を施肥しましょう。

可能であれば、施肥の際に葉が茂っている範囲のやや外側地面を掘り返してみましょう。すると髭根が見えるかと思います。その周辺に溝を掘り土と混ぜ込んだ遅効性肥料を埋め戻してやることで、髭根を刺激し新たな髭根が増え樹勢が良くなることが期待できます。多くの有機肥料は臭うものが多いので、住宅街が近い場合配慮が必要です。みかんの樹がかなり弱っている場合は、即効性のある液体肥料の施肥も検討してください。

みかんの剪定や採果に適したハサミDr.Cut|ドクター・カット

剪定バサミを選ぶにあたっては、使う人の手の大きさが基準になります。ハサミの刃を大きく開こうとすると、刃に近いところで握ることになり大きく開くことは可能ですが、力が入らず切ることが出来ません。逆に刃から遠いところで握れば力は入りますが大きく開くことは出来ません。このことが使い勝手の良いハサミは手の大きさで決まる要因の一つです、一つの道具で切れる範囲の枝も限られてきます。道具を使い分けることが必要です。

快適な剪定作業を行うために、おすすめするのがセイコーエコロジアで取扱っているDr.Cut|ドクターカットです。ドクターカットは、作業者の手指の負担を軽減することを目的に開発されました。従来の剪定用ハサミに比べ、切断時の手指への負担を75%カットします。手持ち部分は柔らかいシリコン樹脂でできており、手元に衝撃緩衝材を付けることで、使用時の手指への衝撃を大幅に軽減します。その結果、使用者の肩や腕の凝り、手指の痛みを減らし腱鞘炎のなりずらさを実現しました。

1人あたり1日2万回程度のカット作業が発生するみかんの摘果作業をはじめ、園芸店における切り花のカット作業、家庭菜園の農作物の収穫・剪定など、さまざまなシーンでお使いいただけます。握りやすく、手に優しいドクターカットをぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

上手な剪定で収量アップ

みかんの選定作業は、枝を切断し環境を整えると同時に、みかんの樹の健康状態をチェックする良い機会です。みかんの株ごとの状態を見極めながら、最適な剪定作業や施肥作業を行うことで、実ぶりの大きなおいしい「みかん」がたくさん収穫できるようになります。収量アップにつながるように今回のコラムをお役立ていただければ幸いです。

おすすめ記事
Tweets by SEIKO_ECOLOGIA
youtube
セイコーエコロジアのソリューション
お電話でのお問い合わせ
メールでのお問い合わせ