コラム
イチゴの育苗方法について-育苗の手順、育苗の種類や苗の増やし方を解説
公開日2021.05.11
更新日2023.01.10

イチゴの育苗方法について-育苗の手順、育苗の種類や苗の増やし方を解説

5月に入りそろそろ今季のイチゴシーズンの大詰めに入ってきました。収穫を終えると本圃の片付けをして、次には来シーズンの苗の準備が始まってきます。イチゴの育苗期は夏の真っ盛りで、近年は地球温暖化の影響なのか猛暑になる傾向が続いています。適度な温度と日照はイチゴ苗に不可欠ですが、あまりに暑い夏はイチゴにとっても農家にとっても大敵です。
今回のコラムでは夏を乗り切るイチゴ育苗について、イチゴ育苗の手順とイチゴ苗の増やし方、イチゴ苗管理の注意点を説明したいと思います。尚、コラム作成にあたっては栃木県のイチゴ生産者からの現地取材を参考にしており、作型・地域・育苗方法によっては説明内容が異なる場合もあります。

イチゴ育苗の手順

イチゴの苗は親株から発生するランナーから子苗を切り離して増やします。切り離し後は育苗期間に入り、花芽が分化したら苗を本圃に定植します。イチゴ苗の増やし方と育苗方法は農家によって様々な方法が採用されていますが、親株床の準備から定植までの大きな流れは同じになります。

この章では親株床の準備から定植までの手順について時期を追ってご説明したいと思います。

No. 作業内容 時期
親株床の準備 親株植え付け前
親株の植え付け 3月下旬、10月下旬
ランナー切り離し(採苗) 7月上旬
育苗管理 7月上旬~9月上中旬
定植 9月上旬

①イチゴの親株床の準備-親株植え付け前

イチゴ苗を増やすためには、最初に親株*を植え付けるための親株床を準備します。畑に親株を植える場合は萎黄病や炭疽病の感染を防ぐために土壌消毒を行います。また夏場の水やり作業は必須のため、灌水チューブやホースを使用するための水場の設置が必要になります。水場の設置には地下水を汲み上げる農家が多く見られますが、用水路の水の利用は病害発生の原因となってしまう恐れがあるため一般的ではありません。ローリータンクなどで水を畑に運搬する農家もいますが、こちらも手間のかかる作業になっています。ハウスで採苗を行う場合は培養土を充填したプランターやポリポットなどに親株の植え付けをします。畑と比較してハウスは、土壌消毒の手間が省けることと水やり作業に対する労力が削減できるメリットがありますが、ランナー**切り離し後の苗は畑の方が充実する傾向にあります。

*親株:収穫を目的とせず、採苗を目的としたイチゴ株です。

**ランナー:イチゴの側芽。側芽は栽培環境によって花芽かランナーのどちらかを形成します。栄養成長の指標です。

②イチゴの親株植え付け-3月下旬、10月下旬

親株の植え付け時期は農家によって異なるようですが、10月下旬頃か3月下旬頃に植え付けることが多く、10月に植え付けた方がランナー発生本数が増加します。親株はウイルスフリー苗を使用することが一般的で、これは親株から子苗*への病気伝染を防ぐためです。ハウスで採苗する場合は親株の植え付けにプランターやポリポットを使用することがありますが、どちらにもメリットとデメリットがあります。例えば、プランターの場合には親株を2株あるいは3株植え付けるため培養土の充填後の持ち運び回数が減り労働強度を削減できますが、土壌病害が発生したときにはプランターの親株と子苗の全てが被害にあってしまいます。ポリポットの場合には親株を1株しか植え付けないため、持ち運び回数が増えてしまい労働強度が高まってしまいますが、土壌病害が発生したときにプランターと比較して被害を小さくすることができます。

*子苗:親株から発生したランナーに形成される苗のこと。

方法 メリット デメリット
プランター 持ち運びが便利 土壌病害発生時に損失が大きくなる
ポリポット 土壌病害発生時に被害を小さくできる 持ち運びが不便

③イチゴのランナー切り離し(採苗)-7月上旬

親株から発生したランナーに形成される子苗は、子苗から子苗へとランナーを通じて連続的に形成されます。農家の間ではランナーに最初に形成される子苗のことを「太郎苗」、太郎苗から発生した子苗ことを「次郎苗」、次郎苗から発生した子苗のことを「三郎苗」と呼び、「四郎苗」「五郎苗」と続きます。子苗下部が土壌に接したり、湿度が高くなるなどの水分条件が整うと子苗は発根します。この時の発根量がその後の苗の生育に大きく影響してきます。また、太郎苗は発根しないことが多いため次郎苗以降を採苗することが多くなります。太郎苗を採苗しない他の理由としては「苗の老化」が挙げられます。例えば、太郎苗は三郎苗と比較して苗齢が高くなります。苗齢が高くなるとイチゴ苗の根は褐変黒色化し、根の活性が悪くなるので本圃定植後も十分な生育が期待できないことが理由の一つになります。

ランナー切り離しの時期は7月上旬頃になります。これまでランナーによって臍の緒の様に親株と繋がっていましたが、切り離すとそれぞれ独立した苗となり、近年の猛暑も重なり萎れさせないための水やり管理が重要になってきます。また、切り離し後はランナーの切り口から炭疽病などの土壌病菌が侵入するリスクが高くなるので農薬散布によって切り口の殺菌を行います。

④イチゴの育苗管理-うどんこ病やハダニ対策-7~9月

切り離し時期や定植のタイミングにもよりますが、おおよそ7月~9月の間の40~60日間が育苗期間になり、この期間に発根とクラウン*の充実を図ります。育苗期間中は苗の葉が旺盛に茂るため葉かき作業が必須で、3~4枚程度で管理します。セルトレイで苗管理をする場合、葉かきを行うことによって徒長防止と風通しを良くすることができるためうどんこ病予防になります。葉かき後は炭疽病予防のため、切り口を農薬散布によって殺菌します。また、うどんこ病予防とハダニ対策の農薬散布も育苗期間中の重要な作業になります。

育苗方法にもよりますが、育苗期間の後半には夜冷処理を行います。夜冷処理はイチゴ苗を一定時間低温短日条件に遭遇させることによって花芽分化をさせることができます。夜冷処理によって花芽分化を自然条件より早めて定植時期を前にずらすことで年内収量を上げる目的があります。また、花芽分化は培地の肥料管理も関わっており、特に、イチゴ株の窒素含量が低いことが条件です。

*クラウン:茎のこと。光合成産物の貯蔵器官としても機能しています。

⑤イチゴの定植-9月上中旬

イチゴ苗の定植時期は「花芽検鏡」によって決定します。花芽検鏡とは、クラウン部にある花芽の分化を顕微鏡によって観察することです。分化したタイミングが定植のタイミングで、分化より早く定植しても分化から遅れて定植しても定植後のイチゴの生育に影響を及ぼして収量低下を招くため、とても重要な作業になります。一般的にJAなどの専門機関で熟練職員が花芽検鏡を行います。

イチゴ生産は年内収量を確保することで経営を安定させます。夜冷処理を行った場合は9月上旬頃に定植することができます。この時期に定植し順調に生育が進めば11月に収穫が始まり、取引相場が高くなるクリスマス直前にはショートケーキに使用されるサイズのイチゴが収穫できるようになります。

イチゴ育苗の種類|イチゴ苗の増やし方

イチゴ苗の増やし方は他の野菜類と比較してかなり多くの方法があります。イチゴは春先に側芽から発生するランナーが形成する子苗を採苗して増やすことができる植物であり、多様な方法が考案された一因になっています。近年は育苗に対する省力化や病害予防などの観点から播種によって苗を増殖できる品種も開発されましたが、農家単位で経営的なイチゴ生産を行う場合はランナーからの採苗が全国的にまだまだ主流です。

イチゴ苗の増やし方は農家によってそれぞれ異なります。それはイチゴ苗の育苗に対する考え方が農家によって異なるからであり、「病気を回避したい」・「充実した苗を作りたい」・「小さい面積で苗採りをしたい」など様々な考え方があります。

下の表に主なイチゴの増やし方をリストアップしました。この章では主なイチゴの増やし方についてそれぞれのメリット・デメリットを説明したいと思います。

No. イチゴの増やし方 メリット デメリット
ポット受け|ハウス 土壌病害リスクが低い、ハウスで育苗できる 発根量が少ない、
徒長し易い、
ハダニ発生が多い
ポット上げ|畑 発根量が多くクラウンが太くなる 労働強度が高い、
土壌病害リスクが高い
空中採苗 採苗が容易、
小面積で採苗できる
不時出蕾が多い、
活着失敗のリスクが高い、
ハダニ発生が多い
高冷地育苗(山上げ) 病害を回避できる、
花芽分化を促進できる
花芽分化が自然任せ、
山地に通う日数が多い

①ポット受け-ビニールハウス栽培の場合

ポット受けにも様々な方法があるので、今回はハウスで行うポット受けについて説明します。

親株の植え付けはプランターあるいは大きめのポリポットに植え付けます。前章で説明したように、土壌病害のリスクや運搬性を考慮して選択します。プランターやポリポットは腰の高さ位に調節された高設ベンチに置いて管理します。ランナーが伸長する方向にも高設ベンチを設置して、このスペースで採苗します。高設ベンチも一様ではなく、農家によって様々な工夫が加えられており、いかに労働性を改善して充実した苗を育苗できるかの工夫が凝らされています。ランナーが伸長し子苗が形成されたら育苗ポットに子苗を受けます。子苗の下に培養土を充填した育苗ポットを置いて、加えて子苗が倒れないようにピンで固定します。ポット受けが遅れてしまうと、子苗下部が日射と高設ベンチの熱で焼けてしまい発根しなくなるので注意が必要です。十分に発根が進んだら親株から切り離し、子苗を独立させて育苗期間に入ります。

<ポット受けのメリット>

親株をプランターやポリポットに植え付けるため、畑由来の萎黄病や炭疽病の土壌病害リスクを軽減できます。定植前にこれらの病害被害にあってしまうと苗の確保ができなくなるだけでなく、定植本圃にも病気を持ち込むことで収量が減少し、更に萎黄病に関しては翌年度以降にも本圃に病原菌が残る可能性があります。またハウスで苗管理をできるため、畑管理と比較して水やり設備も整っているので潅水が容易になります。

<ポット受けのデメリット>

小型の育苗ポットで受けるため土量が限られるので発根量が少なくなります。また畑と比較するとハウスは育苗場所が小面積になりがちで、ポットとポットの間隔を十分に取らないと苗が徒長してしまいます。ハウス育苗はハダニの発生が多くなる傾向があり、農薬散布作業が多くなるデメリットがあります。

②ポット上げ-畑

ポット上げは親株の植え付けからランナー切り離し(採苗)までを畑で行います。ランナーが伸長するまでに子苗用の育苗ベットをつくります。ランナーの先に子苗が形成されたら倒れないようにピンで固定します。ポット上げでは一旦育苗ベットに子苗を定着させ、発根が少し進んだ頃に育苗ベットから掘り上げて培養土を充填した育苗ポットに移植します。農家によりますが、育苗ポットの高さ半分くらいを育苗ベットに埋める方法がありますが、これはポットの転倒防止と日射によるポット内部の温度上昇を回避する目的があります。また移植後は、育苗ポット内の土量が少なく水分量も限られてしまうので灌水が必須となります。移植後の小型ポットで子苗の発根が十分に進んだらランナーを切り離します。切り離し後は畑での管理は終了し、セルトレイや苗カゴに入れて野外の育苗用ベンチの上で管理し育苗期間に入ります。

<ポット上げのメリット>

ハウスでのポット受けや空中採苗と比較して畑でのポット上げは、定着初期の発根量が多くなる傾向があり、クラウンが太く大きな苗に仕上がります。クラウンはデンプンなどの光合成産物の貯蔵器官としても機能しており、細いよりも太い方が定植後の生育や収量性が良くなります。

<ポット上げのデメリット>

畑でのポット上げは萎黄病と炭疽病の土壌病害リスクが高まります。育苗ポットの運搬作業、農薬散布、移植作業、移植後の水やり作業に対する労働強度が非常に高いですが、他の育苗方法よりも株当たりの収量は上がる傾向にあります。

③空中採苗

空中採苗はハウスで行います。親株の植え付けはプランターや育苗用高設システムを使用します。植え付け位置は150cm程の高さで、親株から伸長したランナーは土壌に触れさせることなく空中にぶら下げて管理します。必要本数のランナーが確保でき子苗の形成が進んだら親株からランナーを切り離します。切り離し後は子苗部分に数cmだけランナーを残して余計なランナー部分を切り落とします。残したランナーを挿し床に挿して遮光と雨よけ資材を利用しながら高湿度と頻繁な灌水で発根と活着を促します。

<空中採苗のメリット>

作業性が良く、採苗に対する労働性が最も改善されています。ランナー切り離しまでの水やり作業の労働性も軽減されており、ポット受けよりも小面積で作業できます。

<空中採苗のデメリット>

不時出蕾が発生しやすくなります。不時出蕾は苗の老化や窒素不足が発生要因で、苗品質の低下に繋がります。また、ランナー切り離し後の管理が悪いと発根が進まず枯らしてしまうリスクが高まります。空中採苗はハウスで行うためハダニ発生が多くなる傾向があるので、農薬散布も重要な作業になります。

④高冷地育苗(山上げ)

高冷地育苗は早期収穫を目指した技術で、栃木県では戦場ヶ原や鶏頂山の冷涼な山地で子苗を育苗して自然条件で花芽分化を促進させる昔ながらの育苗方法です。親株の植え付けからランナーを伸長させるまではポット上げとほぼ同様の作業で、平地で行います。ランナーが伸長して子苗が形成されると育苗ベットで発根させます。この後ポット上げでは育苗ポットに移植しますが、山上げの場合では育苗ポットに移植せず育苗ベットで子苗を生育させます。山上げの1週間ほど前になると子苗を掘り上げてランナー切り離しを行います。子苗の土を落とし水で湿らせてから冷蔵庫に入れておくと10日間ほど枯らさずに保管できます。山上げは7月上旬頃に行われ、保管しておいた子苗を車両で運搬します。運搬先の畑では、子苗は株間15cm程で地植えし9月中旬まで約2ヵ月間育苗します。農家は育苗期間の半分にあたる30日ほどは山地に通い、農薬散布や葉かき作業を行います。育苗期間が終わると再び苗を掘り上げて平地の本圃に定植します。

<高冷地育苗のメリット>

平地から病気を持っていかなければ、移植先の山地での病害は少なくなります。但し、病害予防のための農薬散布は必要で、多少のハダニも発生するので殺虫剤散布も行います。高冷地育苗は自然条件に頼るため花芽分化のタイミングが毎年変化するものの、夜冷処理設備を利用することなく花芽分化を促進できる大きなメリットがあります。

<高冷地育苗のデメリット>

先述したように、花芽分化のタイミングが自然条件に頼ることが挙げられます。また、育苗期間の半分にあたる日数は育苗管理のために山地に通う必要があり、車の燃料代と交通費がかかってしまいます。

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イチゴ苗を管理する際の注意点|成功の秘訣とは!?

イチゴ苗を増やす方法は多様でそれぞれにメリットとデメリットがあるので、どの方法が一番良いと決めることはなかなか難しいと思います。筆者がこれまで見てきた中では、ハウスで採苗・育苗を行う農家が多いような気がしますが、その理由をインタビューしてみると「畑から定植本圃に萎黄病と炭疽病を持っていきたくないから」と回答する農家が多く見受けられます。つまり、ハウスでイチゴ苗を増やす方法は土壌病害である萎黄病と炭疽病のリスク回避の目的から、今後も継続して採用される方法と考えられます。

ハウスでイチゴ苗を管理する際にはいくつか注意点があります。以下にはその注意点と対策方法を説明していきます。

<うどんこ病対策>

育苗方法にもよりますが、ハウスで育苗管理をするとポットとポットの間隔が狭くなり風通しが悪くなってうどんこ病が発生してしまうことがあります。うどんこ病は昼間の乾燥と夜間の多湿の繰り返しで発生が助長されます。ポットの間隔を広くとり、繫茂にならないよう葉かきを行い、農薬散布で予防することがうどんこ病対策として挙げられます。しかし、ハウスの限られた面積でポット間隔をとる事と旺盛に伸びてくる葉を管理する事は時間に追われてなかなか大変な作業になります。

★いちごのうどんこ病対策には無電源全自動換気扇「空動扇&空動扇SOLAR」がおすすめです。次の章で解説致します。

<徒長対策>

ポット間隔が狭く繁茂になると受光量が少なくなり葉柄が伸びてしまい徒長の原因にもなってしまいます。徒長した苗は定植を行うときに扱いづらく、定植後も灌水チューブ設置の邪魔になることや葉が取れてしまうなど作業性悪化と苗の生育に影響を及ぼしてしまいます。徒長対策としては、育苗時にポットの間隔をとり、葉かき管理をしっかりすることが挙げられます。

<高温対策>

イチゴの育苗時期は夏の最も暑い時期と重なります。窒素コントロールの観点からも育苗ポットの培土量が少ないため、培土が直ぐに乾いてしまい水やり管理がとても重要な作業になっています。灌水チューブを利用すれば労働性は軽減されますが、ホースと散水ノズルで水やり作業を行う場合は時間もかかるためとても大変な作業になっています。また、日射が強いと根痛みの原因にもなるためハウスに遮光ネットをかけることもありますが、受光量が減ってしまい光合成の妨げになることや徒長の原因に繋がることがあります。

ハウスに適度な日射量を取り入れて尚且つハウス内温度が上がりすぎないように育苗管理できれば、苗の生育を妨げず水やり作業を軽減させることができ理想的な育苗環境を整えることができます。

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コラム著者

小島 英幹

2012年に日本大学大学院生物資源科学研究科修士課程を修了後、2年間農家でイチゴ栽培を経験。
2021年に民間企業数社を経てセイコーステラに入社。コラム執筆、HP作成、農家往訪など多岐に従事。
2016年から現在まで日本大学生物資源科学部の社会人研究員としても活動し、自然環境に配慮した農業の研究に取り組む。研究分野は電解機能水農法など。近年はアーバスキュラー菌根菌を利用した野菜栽培の研究に着手する。
検定、資格は土壌医検定2級、書道師範など。

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