コラム
ブドウの剪定方法を解説!ポイントまとめ
公開日2021.09.06
更新日2021.09.06

ブドウの剪定方法を解説!ポイントまとめ

ブドウは、世界に広く自生しており「西アジア種群(ワイン用・生食用の元祖)」「北米種群(ジュース用・生食用向け)」など30種以上が確認され、日本でも山葡萄「東アジア種群」があるように多くの種類が存在しています。剪定は成長の度合いを予測することが重要だといわれていますが、ブドウの樹勢(特につるの勢い)は品種により大きな違いがあり、プロの農家さんでも経験のない品種を栽培する際にどこを剪定するか迷うほど、種類によって剪定方法が異なるといわれるほどです。本コラムでは一般的なブドウの剪定についてのコツをご紹介していきたいと思います。

ブドウの剪定が必要な理由

ブドウは原産地が北アメリカや西アジアであることから、湿気を嫌う性質があります。つる性の落葉樹木で草丈は仕立て方によって異なりますが、3m~5mくらいの丈になることもあります。葉は15cm~20cm位で周辺にギザギザの切れ込みが入った形状のため枝葉が密集しやすく、放っておくと風通しが悪くなり、ストレスになったり病害虫の発生要因となったりします。圃場を健全に保つためには定期的な剪定作業が必要です。この作業を的確に行えるかどうかが、品質や収量に向上させるポイントとなります。以下に剪定する理由をまとめました。

理想的な樹形に仕立て作業を効率化する

圃場のブドウ棚に合わせてブドウの樹形を「一文字型」「H型」と呼ばれる仕立てに整え、理想とする形にできると、薬剤散布や剪定、また収穫などの農作業がやりやすくなり、農作業が全体的に効率化します。

栄養を集中させ果実を成りやすくする

剪定には、樹木の栄養を程度の良い枝へ集中させる目的があります。状態の良くない枝を間引くことで、残った枝葉に栄養が集中し品質の優れた果実を実らせることができます。また新梢の先端を摘心することで、本来は新しい枝を伸ばすことに消費されるはずだった養分が房へいきわたることになり、房が大きく育ちます。枝を伸ばし過ぎないようにして養分を集中させます。

病害虫を予防する

枝が混みあってくると風通しが悪くなり、病害虫が発生する原因の一つとなります。計画的に剪定作業をしていると、おのずと樹木の異常にも気が付く機会が増え、病害虫が発生したとしても早期の対策を立てやすくなります。

日当たりを良くして光合成を促す

葉っぱが生い茂りすぎてしまうと日当たりの悪い部分が出てきて効率的に光合成を行いにくくなります。程度の良い枝に栄養を集中させるために、不要な枝葉を剪定する必要があります。

ブドウの剪定時期は?

落葉樹であるブドウの剪定は、葉っぱが落ちた後の1月~2月(ブドウの休眠期は11月~3月頃)が良いといわれています。葉っぱが枯れ落ちた枝だけの状態のほうが樹形を確認しながら剪定でき、葉が生い茂った状態と比べると作業効率も良いというメリットがあります。またブドウは特に樹液が多い樹木のため、成長活動が停滞していて剪定しても樹液が出にくい冬の時期が剪定に適しています。

活動が活性化してくる春が近い時期(早いものでは1月でも)大がかりな剪定をしてしまうと流れ出る樹液が止まらず成長を妨げることになりますので注意してください。心配なときは試し切りをして1日様子を見てみるのも良いでしょう。

メインの剪定は休眠期ですが、調整する要素として春~夏(5月~7月)の剪定があります。この時期に伸びすぎた枝を整えたり余分な芽や葉を除去します。新芽を途中で剪定する作業もこの時期に繰り返し行います。

ブドウの剪定方法

1年目

未だ樹形も決まっておらず実もついていない状態ですが、ブドウは植付けのステージから剪定作業を行います。太くて丈夫そうな枝で樹勢が良いものを主枝として選びます。主枝に栄養を集中させるために、それ以外の枝は根元から切ってしまいます。残した主枝も成長を促進させるために地面から60cm程度の高さで切り戻します。主枝から出てくる脇枝は2~3本は残して剪定します。

2年目

細い弱々しい枝や枯れてしまった枝を剪定します。一文字型・H型といった管理するブドウ棚によって将来の樹形の完成イメージが違うかと思います。想像力を膨らませて剪定を行いましょう。1つの場所から複数の芽が出てくることがありますが樹勢のよい芽を2つ残しましょう。主枝や向かって生えている芽や、真上・真下などに向かって生えている芽は樹形が悪くなるため芽かきをしましょう。伸ばしたい方向に向かって芽を残し誘引していくのが良いブドウ棚を作るポイントです。2年目からは枝が伸びてきますので樹形を整え始めることができます。

3年目

細い弱々しい枝や枯れてしまった枝を剪定します。不要な枝を剪定した後に芽を残して切り戻し剪定を行います。

剪定後は切り口から菌が侵入しないように癒合剤を塗布すると良いでしょう。特に大きな切り口となった部分は注意が必要です。育てる地域や品種によって短梢剪定や長梢剪定を使い分けましょう。

ブドウの剪定方法を使い分ける

ブドウの栽培地域や成長度合いによって剪定方法を使い分ける必要があります。

主に冬の剪定

短梢剪定(たんしょうせんてい)

前年に成長した長い梢を短く切り詰める剪定方法です。おおむね2個までの芽を残して剪定します。寒冷な地域では長い梢は越冬することが難しいため、このような方法が採用されています。

長梢剪定(ちょうしょうせんてい)

短梢剪定を行い下部の芽を使おうとすると、短くした梢のなかに越冬した有害な菌が残っていて暖かくなってくるとブドウに悪影響を及ぼす場合があります。将来的に樹形を整えることを考えて、枝の生え方や太さなどをもとに適切な枝を選び、おおむね5~10個ほどの芽を残して剪定する方法です。

主に夏の剪定

芽かき

不要な枝を取る作業です。メインとなる新梢に養分を集中されるために新梢の根本のわきからでてくる副梢(副芽)を取り除きます。手で強引にもいでしまうと、新梢の根本がえぐれてしまい成長を阻害する原因となりますので、剪定ばさみを使ったほうが新梢の根本へのダメージが軽減されます。花芽がついている梢をメインとなる新梢とします。どちらにも花芽がついている場合は新梢の樹勢と形で判断すると良いでしょう。

摘心

先端の新芽を摘み取る作業です。新芽は養分が集中しやすいため、この成長に養分を取られすぎて実への栄養が不足する事態が起こります。これを防止するために5月下旬~7月上旬にかけて繰り返し作業を行いましょう。枝を伸ばすために栄養素を房に集中させる効果があります。摘心作業を行うと伸びてくる副梢も剪定しましょう。

ブドウの剪定におすすめの剪定ばさみ

Dr.Cut|ドクター・カット

ブドウは生長してくると枝の太さは直径が8~9mmほどになってきます。繰り返しの剪定作業は手指への負担が大きくなり、農作業者にとってストレスとなります。Dr.Cut(ドクターカット)は作業者の負担を軽減することを第一の目的として開発されています。人間工学により設計されたこのハサミは握りやすくカットしたときの手指への衝撃を大幅に軽減してくれて、かつ切れ味にも拘っています。

計画的に剪定し品質の良いブドウを収穫しましょう

剪定作業は収穫するブドウの品質や収量を維持するために欠かせない作業です。継続的に品質や収量を保つためには計画的に剪定作業を行い、樹形を保つことが大切です。最初は慣れない作業かもしれませんが、繰り返し丁寧に作業することが剪定作業をマスターする近道です。初心者はつるの伸びる勢いが弱い品種から栽培を始めるとよいかと思います。苗を購入するときよく確認してから定植し、計画的な剪定を行い品質の良いブドウを収穫しましょう。

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