コラム
防虫ネットの正しい使い方|害虫のハウスへの侵入を阻止
2020.10.02

防虫ネットの正しい使い方|害虫のハウスへの侵入を阻止

野菜を栽培するビニールハウスやプランターで野菜を栽培する家庭菜園において、必ず課題になるものの一つに「害虫」がいます。葉や実を食害したり、ウイルス病を媒介したり、時には根を食害して枯死させてしまうことも・・・。大切に育てている農作物が被害に遭うことはできる限り避けたいですよね。今回は害虫をハウスへ侵入させづらくする〝防虫ネット“にスポットをあてて記載していきたいと思います。

害虫によるビニールハウス被害と侵入のパターン

農作物に害を与える生物を「害虫」と呼びます。大多数は昆虫に分類されますが、昆虫以外にもセンチュウ、カタツムリ・ナメクジなどの農作物に害を与える生物を「農業害虫」や「園芸害虫」と呼んでいます。

●農作物が被害を受ける2パターン

・食害される
害虫は農作物の器官(根・茎・葉・実)を食害します。害虫は食害付近にとどまっていることが多いですが、中には食害の時だけ飛来したり、日中の時間帯は土中に隠れたりと発見が難しい種類もいます。どの器官を食害するかは虫の種類や成長過程で異なります。また新芽などの若い器官が狙われる傾向にあり、器官が成熟するにつれて被害を受けづらくなるようです。

農作物の器官が食害を受けると、葉の場合は葉面積が減るので光合成が行われにくくなり、根の場合は水分や栄養分を吸いづらくなります。結果的に植物が弱る⇒収量や品質の低下⇒最悪の場合は枯死というステップをたどる可能性があるので注意が必要です。

・樹液を吸われる
害虫によってはストロー状の口針(こうしん)を器官に刺し、植物の樹液を吸って害を出します。これを吸汁(きゅうじゅう)といいます。根・茎・葉を吸汁された農作物は成長に必要な養分が不足するので、成長不良を起こし、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。また実が吸汁されると、変形したりシミになることで商品価値が低下することもあります。さらにウイルス病を持つ器官を吸汁したあとに、健康な器官を吸汁することでウイルス病を広める(=媒介)ことも問題点の一つです。

●害虫がビニールハウスに侵入する5パターン

1.飛翔して侵入
害虫の成虫の多くは飛翔して行動をしています。農作物が出す信号(フェロモン)や害虫自体が出す性フェロモンに誘因され、生殖活動や採食活動を目的にターゲットの農作物に接近します。

2.風に流されて侵入
害虫の体は軽いので、少しの風でも遠くへ飛ばされます。ハウスの天窓や側窓といった開口部から風で流された害虫が侵入してくるケースが多々あります。

3.浸水によって侵入
台風や大雨の際にハウスが浸水する被害があると、外部からの害虫が水にまぎれて侵入することがあります。

4.人に付着して侵入
虫がいた場所を通過したことに気付かず、衣服に付着したままの状態で圃場に持ち込んでしまうことがあります。

5.開口部から侵入
先にも記載しましたが、ハウスの天窓や側窓(サイド換気)、ビニールに空いた傷や穴、出入り口といった開口部から侵入することがあります。

防虫ネットの購入先

防虫ネットはさまざまな場所で購入することができます。ビニールハウスでしたら間口と奥行に対して、使用する防虫ネットのサイズを調べてから購入します。

●農業資材業者

最も利用頻度が多いのではないでしょうか。特に大量注文の場合は値引き幅が広くなりますので相談すると良いでしょう。

●展示会の出展会社

東京ビッグサイトや幕張メッセなどで行われる農業の展示会では、多数の企業が出展しています。展示会来場特価で購入できる場合もありますし、新製品の場合はサンプルを入手できることもあります。

●インターネット通販

インターネット通販のメリットは自宅まで届けてくれることと、支払いが簡単なことと、場合によってポイントがつくことです。

ビニールハウス栽培や露地栽培での防虫ネットの使い方

なるべく害虫の被害を出さないためには、侵入を予防・防止する対策がとても大切です。この章からはその対策に役立つ「防虫ネット」の使い方に関して記載していきます。

●ビニールハウス栽培での防虫ネットの使い方

ビニールハウス栽培では、温度管理を行う為にビニールを張ることで外部との関係を出来るだけ遮断する構造になっています。外部との接点は出入り口、換気(排熱)を行う為の換気口、給排水を行う為の上水・下水パイプ(暗渠)などがあります。これ以外に自然災害やビニールの経年劣化による破損が外部との接点として考えられます。防虫ネットを張る場所はそれらの場所すべてが対象となります。

・出入り口の対策

出入り口に防虫ネットを張る場合、地面からの侵入を防止するためにやや長めにカットし、地面を少しひきずるような形で設置しましょう。また可能であれば扉を2重扉にすることで侵入防止効果の増加が期待できます。

・開口部の対策

開口部の場所を防虫ネットで張っていきます。フィルム固定用部材・被覆スプリング・パッカーなどを使ってフィルムと防虫ネットを展張してしっかりと固定します。

●露地栽培での防虫ネットの使い方

露地栽培の場合、害虫は侵入し放題になります。したがって苗を植え付けたらすぐに防虫ネットをかけましょう。支柱を50cm間隔で立ててトンネル状に覆います。虫が入らない様に手際よく作業を行うことがポイントです。収穫期の植物の高さ、広さなど考慮して支柱の配置を決める場合もあります。

支柱は竹などを使って自作することもできます。竹林の整備を兼ねてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。竹割機があれば比較的簡単です。

防虫ネットを張る際は、風がない日を選んでください。支柱は防虫ネットを下から支えつつ上から押さえつけ、風でばたつかない様に配置します。支柱の太さに合わせパッカーでおさえたり、アンカーを建て帯状の紐で固定します。両裾は隙間が出来ないように土をかけましょう。

なお圃場周辺のあぜ道や、空き地の雑草管理は重要です。雑草が生い茂っている場所は湿りがちです、古い雑草が重なり合って腐敗している状態は腐葉土を作っている途中と同じで、虫や雑菌が多く繁殖していますので、害虫の発生源があるようなものです。日当たりを良くし、出来るだけ乾燥状態を保ちましょう。

防虫ネットと組み合わせ、防虫効果を倍増する農業資材(機械)

●モスバリアジュニアⅡレッド

モスバリアの赤色LED(波長500~600nm)は半径15mに光が届き、日中に約12時間程度(日の出1時間前~日の入り1時間後までの照射が望ましい)照射するとアザミウマ類の成虫は方向感覚が麻痺し飛べなくなります。植物体の緑色を識別することが困難になり植物体への誘引や定着が妨げられ、雌成虫の産卵機会が減少し、次世代の幼虫数が減少しますので1世代で繁殖をストップさせる効果があります。赤色の防虫ネットと組み合わせることで防虫効果を倍増することが期待できます。

防虫ネットを活用して品質の高い農作物を栽培

今回は農作物を栽培していく上でなくてはならない「防虫ネット」に関して記載しました。他の機械と組み合わせることによって効果を倍増することが期待できますのでぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

おすすめ記事
Tweets by SEIKO_ECOLOGIA
セイコーエコロジアのソリューション
お電話でのお問い合わせ
メールでのお問い合わせ