コラム
青虫の駆除・予防方法とは?大切な作物の食害を防ぐ対策
2020.06.12

青虫の駆除・予防方法とは?大切な作物の食害を防ぐ対策

青虫は蝶や蛾の幼虫を指す呼び名です。ケムシと比較されることが多いですが、青虫は体の表面に毛やトゲがなく体色は緑色をしていることが特徴です。農業においては葉を食い荒らすやっかいな害虫として知られており、特にアブラナ科植物を栽培されている農家さんはお困りの方が多いのではないでしょうか。今回は青虫の駆除・予防方法に関して詳しく記載していきたいと思います。

青虫による作物への被害

青虫とはどのような虫でしょうか。特徴と農業への被害に関して記載していきたいと思います。

●青虫(アオムシ)とは

蝶や蛾の幼虫で、体の表面に長い毛やトゲがなく体色は緑色をしているのが特徴です。孵化直後の体色は黄色で、成長につれて緑色に変化します。

青虫の例:モンシロチョウ
青虫の代表的な存在です。活動が活発になるのは春(5~6月)です。夏の暑い時季は一旦活動が落ち着きますが、秋頃になると再び活発化します。葉の裏側に卵を産み付け、孵化した青虫が葉を食害します。生育サイクルは4週間前後で、年に2~6回程度発生します。冬場は蛹の状態で越冬し、暖かくなると羽化します。

青虫の例:ヨトウムシ
ハスモンヨトウ・シロイチモジヨトウなどの種類をまとめてヨトウムシと呼びます。蛾の幼虫でキャベツ・白菜・ブロッコリー・じゃがいも・いちごといった野菜からパンジー・バラといった花卉の葉っぱを食害し穴だらけにしてしまうやっかいな害虫です。ヨトウムシに関してはよろしければ以下のコラムも参考にしてください。

ハスモンヨトウとは?生態と防除に適したタイミング、対策方法
ヨトウムシの被害から作物を守るには?予防や駆除におすすめの設備

青虫の例:ヤガ(夜蛾)
茶色や毛の生えたものもいるので青虫と呼べない種類もいますが、ヤガ科は1000種類以上が確認されている蛾です。幼虫は山林原野に生える植物で育ち、成虫になるとナシなどの果樹の果実を吸汁する被害を引き起こします。吸汁された箇所は変色、腐敗するので商品価値が低下してしまいます。

●青虫がもたらす農業への被害

青虫は野菜や草花の葉を好んで食害します。キャベツ・ダイコン・ブロッコリー・小松菜・白菜といったアブラナ科の野菜を特に好み、アブラナ科植物が放出する油成分に誘引されるようです。青虫の食害が深刻化すると葉が葉脈だけ残った状態になります。そうなると光合成を行えず、作物の成長に大きな影響をおよぼします。キャベツや白菜などの葉菜類は可食部が食害され、出荷ができなくなるケースがあります。

青虫の駆除・予防方法

青虫被害の有効な対処方法に関して、駆除と予防のポイントを記載していきたいと思います。

●青虫の駆除方法

・農薬を散布する
青虫駆除に効果のある殺虫剤を植物に散布します。オルトランといった浸透移行性のある殺虫剤がおすすめです。粒剤は作付前~栽培初期に株元へ散布、乳剤は栽培中に希釈して散布します(※栽培ステージによって使い方が変わります)。浸透移行性により、作物の細胞すみずみに薬剤がいきわたるので、青虫が食害すると虫に殺虫効果を与えます。効果が長く続くことが特徴です。

・手で捕獲する
家庭菜園やガーデニングといった小規模栽培の際に有効です。葉の表裏を確認し、青虫・卵・蛹がいれば取り除きます。手間がかかるため大量発生した場合の駆除には向きません。畑にモンシロチョウが発生している場合は、卵を産み付けられている可能性が高いです。モンシロチョウの卵は大きさ1mm程度で黄色い樽型をしています。発見したら取り除きましょう。

・天敵昆虫を活用する
アシナガバチやアオムシコマユバチは青虫の天敵です。アシナガバチは青虫を捕らえると、かみ砕いて肉団子にして巣に持ち帰り幼虫の餌として与えます。人を刺す被害もありますが、益虫ですので近くに巣がある場合でも、できるかぎり殺虫しないようにしましょう。アオムシコマユバチは青虫の体内に卵を産み付け、孵化した幼虫が青虫を中から食い破ります。幼虫はその場で繭をつくり蛹化し一週間前後で羽化します。

●青虫の発生を防ぐ方法

・防虫ネットや寒冷紗をかける
成虫が葉に卵を産み付けられないようにします。青虫は大量に発生すると手におえないので定植初期から防虫ネットなどで物理的に防ぐことが最も効果的な方法です。

・コンパニオンプランツを実施する
害虫が嫌う植物を一緒に育てることです。青虫はレタス(キク科)やニンジン(セリ科)といった野菜を嫌うので、近づきにくくなります。コンパニオンプランツも同時に栽培・収穫できる楽しみもあるのでおすすめですが、大きな忌避効果に関しては期待できないようです。

・木酢液をスプレーする
木炭を作るときに発生する煙や水蒸気を冷やして液体にし、水で希釈したものです。アブラムシやセンチュウといった害虫の忌避効果にも期待できます。

青虫の駆除・被害の予防に効果的な製品

青虫被害には専用の農業資材を利用することで効果的に対策することができます。今回は3つの資材をご紹介したいと思いますので検討材料としていただけますと幸いです。

●静電噴口

静電噴口は静電気の力で薬液を対象物に付着させる静電機能付噴霧口です。通常では付着しにくい葉裏への薬液付着率が向上し、約30%の農薬使用量削減が期待できる静電式のノズルです。減農薬・省力化にも繋がる優れた製品ですので、一般的な噴霧口をご使用の方はこれを機会に導入の検討をしてみてはいかがでしょうか。

 

●スマートキャッチャー

ビニールハウス向けの吸引式LED捕虫器です。LEDの光がヤガ類などの飛翔害虫を誘引し、強力吸引ファンで専用捕虫袋に捕獲します。推奨設置機数は1000㎡あたりに二機程度ですので、気軽に導入できます。まずは一機お試しで導入いただき効果が良好で追加導入されるケースも増えています。京都府・愛知県・東京都・静岡県の生産者様や農業生産法人・大学研究機関への導入実績があります。

 

●モスバリアジュニアⅡグリーン

モスバリアの緑色LED(波長500~600nm)は半径18mに1ルクスの光が届き、夜間約12時間程度(日の入り1時間前~日の出1時間後までの照射を推奨致します)照射するとヨトウムシ・夜蛾類の成虫は昼間と認識(明反応)します。明反応すると自然の中に溶け込み天敵の捕食から逃れようと行動を止めます。その結果、交尾・産卵行動が阻止され、雌成虫の産卵機会が減少し次世代の幼虫数が減少しますので1世代で繁殖をストップさせる効果があります。

~導入事例~

Blueberry Park(ブルーベリーパーク)様

千葉県成田市のブルーベリーパーク様ではモスバリアジュニアⅡグリーンを8機導入していただいております。モスバリアを設置する前はハマキムシが大量発生し、当初は手作業で取り除いていたそうです。モスバリアを設置すると発生数が10分の1程度に抑えられ非常に喜んでいただいております。

青虫を駆除して作物の品質と収量をアップ

作物が青虫に食害されると商品価値が低下し、売り上げの減少に繋がってしまいます。今回のコラムに記載しました方法を駆使し青虫を退治して作物の品質と収量アップを目指していきましょう。

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