オゾン水とは?

オゾン水が殺菌・除菌するしくみ

*染色体:遺伝情報と発現と伝達を担う
**リボソーム:遺伝情報を翻訳しタンパク質を合成する
細菌により劣化する野菜や果物|発酵と腐敗の違い

オゾン水による野菜洗浄・果物洗浄のメリット
耐性菌が発生しにくい
野菜洗浄や果物洗浄で広く使われている次亜塩素酸ナトリウムには次亜塩素酸イオンが多く含まれています。次亜塩素酸イオンの殺菌機序において、細胞壁を通過することができるが細胞膜は通過できないため、その性質上耐性菌が発生しやすくなります。よって、次亜塩素酸ナトリウムの除菌・殺菌のようなピンポイント攻撃では、薬害抵抗性を発達させた細菌が発生するリスクが常にあります。
一方、これも広く使用されている次亜塩素酸水(酸性電解水)には次亜塩素酸が多く含まれており、次亜塩素酸は細胞壁も細胞膜も通過することができるため、染色体を構成する核酸を変性させるという性質上、耐性菌が発生しにくくなっています。
また、オゾン水に含まれるOHラジカルは、細胞壁や細胞膜を分解させ細菌全体を分解していくため、薬剤抵抗性が発生しにくいと考えられています。次亜塩素酸水もオゾン水も同じように耐性菌を発生させにくい特徴がありますが、オゾン水は次亜塩素酸水と比較して、生成時に塩酸や塩化カリウム水などの生成液(被電解質)を必要としなことにメリットがあります。
次亜塩素酸ナトリウムによる攻撃がピンポイントだとすると、次亜塩素酸水とオゾン水による攻撃はマルチポイント攻撃と捉えることができるかもしれません。
劣化のスピードを遅らせて鮮度を維持する
オゾン水で洗浄すると、水道水などを使った水洗浄よりも菌の量を低減することができます。野菜や果物に付着している腐敗菌を殺菌・除菌することにより、鮮度保持日数が延長される効果が期待できます。
使い勝手が良く残留性がない
青果物の洗浄によく使われるナトリウムやカリウムを被電解質とした強酸性次亜塩素酸水は、食品添加物の区分は「指定添加物」となっており、使用後の処理は「分解又は除去しなくてはならない」とされています。ですから、強酸性次亜塩素酸水で洗浄した後は、十分にすすぎ洗いをする工程が必要になります。一方オゾンは、広く使用され長い経験があるとして、例外的に厚生労働省の指定を受けることなく使用することが認められている「既存添加物」であり、使用後の洗浄は不必要です。酸化作用後は水に戻るため残留性がなく安全だとされています。
道具の殺菌・除菌にも活用できる
普段の農作業で使う農機具や運搬器具などに菌が付着していることが原因で、菌が拡大していくこともありますので、これらの道具類にもオゾン水を散水することで殺菌や除菌の効果が期待できます。普段良く使う道具を清潔にしておけば、腐敗菌を遠ざけることが可能です。
いつでも気軽に生成できるオゾン散水器をご紹介
セイコーエコロジアが提案するオゾン散水器は、超軽量の電解ユニットを採用した小型のオゾン水生成機器です。薬液を使用することなく水道水のみでオゾン水を生成できるため、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸水よりも手軽に利用できることがポイントです。
オゾン水は厚生労働省によって野菜や果実の洗浄に用いることが認められており、使用後のすすぎ工程を行わくて済むため手軽さはさらにアップします。
食中毒の要因になりがちな、調理器具の洗浄や調理場の掃除にも利用することができ一石三鳥の優れものです。また、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸水のように金属に対する腐食性が低いため、ステンレスの腐植をほとんど気になる必要がありません。
オゾン水を使った洗浄でフレッシュな野菜を届けよう

コラム著者
セイコーステラ 代表取締役 武藤 俊平
株式会社セイコーステラ 代表取締役。農家さんのお困りごとに関するコラムを定期的に配信しています。取り上げて欲しいテーマやトピックがありましたら、お知らせください。


耐性菌が発生しにくい