コラム
ハマキムシとは?発生による植物への影響と駆除・予防方法
2020.05.21

ハマキムシとは?発生による植物への影響と駆除、予防の方法

育てている作物の葉が巻いている状態になっていることはないでしょうか。これはハマキムシ(葉巻虫)が加害したために発生している可能性が高く注意が必要です。蜘蛛が持っているような糸で葉っぱを丸めその中で生息しています。野菜や果樹、花などに加害し、葉の中に隠れているため薬剤が効きにくいという厄介な害虫です。今回はハマキムシの生態や駆除方法についてお伝えしていきたいと思います。

ハマキムシとは

ハマキムシとはハマキガ科に属する蛾の幼虫の総称で、糸をつかって葉を丸めたり、2枚の葉っぱをつづってくっつけたりして中に隠れています。新芽や新葉を好み被害を受けた葉っぱが丸まることからハマキムシという名前が付けられたといわれています。数多くの種類(500種類以上といわれることもあります)が生存していますが、被害を受けた作物の症状はとても似ています。

●ハマキムシの生態

ハマキムシは葉を丸め、その中に棲みつく習性があります。産卵期になると成虫は葉に大量の卵を産み付けます。風通しがあまりよくない葉に数十個から数百個の卵をうろこ状に産み付け、透明な薄い膜でおおわれた卵は2~3週間ほどで孵化し活動を始めます。ハマキムシの幼虫はイモムシで、集団行動はせずに分散し餌となる葉を住処とし食害し始めます。真冬の時期以外は活動する厄介な害虫で4月~11月ごろまで出現し成長サイクルは年に4~5回程度繰り返します。特に夏になると活動が活発化し、被害が大きくなりやすく、高温で乾燥するシーズンに多発しやすいといわれています。1ヶ月ほどでサナギになります。

●ハマキムシの食害による影響

葉が傷つけられ丸まってしまうので葉っぱによる光合成ができなくなり、生育が遅くなります。白っぽい透けた斑点が葉に現れたり、葉が巻かれたりするため見た目も悪くなります。丸まった葉の中に隠れ、葉だけでなくつぼみや芽、果実も食害するため、収穫量減少の原因になるおそれがあります。成熟幼虫になると果実の中にも入り込むハマキムシがいますので、落果の被害につながります。被害を受けた果実を見落として収穫した果実と一緒に貯蔵してしまうと、貯蔵中に混ざって腐敗の原因になることがあります。

●ハマキムシの種類と好む植物

ハマキムシには日本だけで500以上の種類が存在するとされています。代表的なハマキムシの種類はチャハマキ・チャノコカクモンハマキ・リンゴコカクモンハマキなどです。

主なハマキムシの種類 好む作物
チャハマキ サクラ・リンゴ・ウメ・ツツジ・ツバキなど
チャノコカクモンハマキ チャ・ブドウ・カキ・カンキツなど
リンゴコカクモンハマキ リンゴ・ナシ・クリなど

※このほかブルーベリーやオリーブやバラなどにも大量発生することがあります。

ハマキムシの駆除・予防方法

●駆除方法

卵が産み付けられた葉、もしくは住処となっている葉ごと摘み取ります(通称:テデトール)。できればその周辺の葉や枝も切り落としビニール袋などに密閉して廃棄しましょう。発生時は放置せずにすぐに対処してください。幼虫は巻かれた葉の中で越冬しますので、春に入り活動を開始する前にテデトールで駆除しましょう。殺虫剤を使用する方法を用いる場合は、浸透タイプの殺虫剤(浸透性薬剤)がおすすめです。薬剤は幼虫の発生初期が効果的です。散布タイプの殺虫剤は葉の中にいる幼虫に薬剤がかからず駆除できないこともあります。

JAS法に適合し農薬散布回数にはカウントされないウイルス製剤もあり、人や天敵昆虫に対しては無害と考えられており有機栽培でも使うことができます。感染した幼虫の体内で、ウイルスが増殖しサナギになる前に死亡します。次世代の感染源となるウイルスは死亡した幼虫から流れ出します。

●予防方法

成虫が葉に卵を産み付けないように防虫ネットを使用します。風通しの悪い部分を好む傾向があるので、風通しが悪い部分は選定して風通りを良くしておきましょう。葉を密生させないように工夫すると良いと思います。ハマキムシの成虫(ハマキガ)の大部分は夜行性で、光に誘われる特徴があるので、照明付近に集まり産卵場所になりやすいといわれています。夜間は消灯しておいたほうが良いでしょう。ハマキムシの天敵はクモやハチ、カマキリ、カエルなどです。無農薬で栽培をしている場合、このような天敵がハマキムシを駆除してくれるケースもあるようです。ハマキムシの被害はあっという間に広がりますので、水やりなどメンテナンスをあまり行わなくても維持しやすい作物の場合でもこまめに葉の状態をチェックする必要があります。

国と都道府県が協力し病害虫の蔓延を防ぐために農林水産省が「病害虫発生予報」を定期的に発表しています。農林水産省のホームページで確認できますので、今年はどのような病害虫が発生しやすいのかチェックして事前に備えるのも一つの手ですね。

ハマキムシの成虫ハマキガの行動抑制に役立つモスバリア

モスバリアジュニアⅡグリーンは、夜間点灯することによりハマキムシの成虫(ハマキガ)が昼間と勘違いをして活動をしなくなります。日中は自然の中に溶け込み天敵の捕食から逃れようとするガの習性を利用し行動が抑制されるため交尾・産卵が抑えられ世代交代を防ぎます。ハマキムシを死滅させる農薬とは違いますので、薬剤散布のコストや作業労力を軽減します。

上手に活用すれば農薬の削減につながるので、無農薬や減農薬を目指している農家さんにもおすすめです。また薬剤耐性により効果がうすれるという心配もなく、LED電球のためランニングコストも抑えられ長期間にわたり利用することができます。電源があれば設置するだけなので、設置後はほとんど手がかかりません。余った時間を他の作業にあてることができ効率的です。

電源が取れればつるすだけですぐに設置ができ1台で半径15mの範囲に1ルクスを照射します。日の入り1時間前から日の出1時間後までのおよそ12時間程度照射することでハマキガが昼間と認識し行動が抑制されます。

●導入事例
Blueberry Park(ブルーベリーパーク)様

千葉県成田市のブルーベリーパーク様ではモスバリアジュニアⅡグリーンを8機導入していただいております。モスバリアを設置する前はハマキムシが大量発生し、当初は手作業で取り除いていたそうです。モスバリアを設置すると発生数が10分の1程度に抑えられ非常に喜んでいただいております。

ハマキムシの発生を抑えて健康な植物を育てましょう

ハマキムシは発生期間が長く、また一度発生し始めると被害がすぐに拡大してしまう上に対策に時間が取られてしまいます。農林水産省が発表する情報を事前に調べたり、防虫ネットや防虫ライトを用意したりするなど、前もって予防の準備をしておくことが大切ですね。いろいろな方法がありますので、今回のコラムを皆さんの圃場にあわせた予防と対策にお役立ていただければ幸いです。

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