コラム
カメムシの防除方法│作物を被害から守る対策とおすすめの設備とは?
2019.10.15

カメムシの防除方法│作物を被害から守る対策とおすすめの設備とは?

カメムシ(亀虫)は名前の通り亀の甲羅の形に似ていることからカメムシと呼ばれています。悪臭を放つ虫として有名で、密閉した容器に閉じ込めると自分のニオイで死んでしまうほど強烈です。身近なところでは洗濯物にくっついて部屋の中に侵入し服にニオイをつけてしまう経験があるのではないでしょうか。農業という場においても大切な農作物に被害を及ぼす害虫です。今回はカメムシの生態の特徴と、予防や駆除におすすめの設備を紹介していきたいと思います。

カメムシの生態と被害

●カメムシの生態

カメムシ類は触れると悪臭を放つ昆虫で、別名「ヘコキムシ」とも呼ばれます。敵に襲われたり外部から刺激を受けると後ろ脚の付け根にある器官から臭い液を分泌します。体長は1cm前後の緑色や茶色の虫で種類は多く、5mm前後の小さいものや細長いものなど様々な大きさや形態があり、体色などは多岐に渡ります。ストロー上の口(口針)を餌に突き刺して吸汁する特徴があります。活発に活動するのは春から秋(5~10月頃)で、冬場は成虫のまま落ち葉の下や樹皮下、壁の隙間などで越冬をします。

●カメムシの被害

カメムシは稲・野菜・果樹などいろいろな作物を好みます。カボチャ・ピーマン・ナス・サツマイモ・イチゴなどのアブラナ科やナス科の作物をはじめ、ウメ・モモ・スモモ・ナシ・ビワ・カキ・カンキツなどの果樹など、被害をおよぼす植物は多岐にわたります。果実部分を好み、若い果実の場合、吸汁された部分が変形や変色したり落果したりします。熟した果実では部分的に腐敗したり、異臭がしたりすることもあります。また新芽や茎葉も被害に遭うことがあります。新芽が奇形になり「茎が曲がる」「葉に穴が開く」などの症状が出ます。カメムシの害を受けると生育不良となり収量が落ちる可能性もあります。

カメムシの防除方法

●カメムシ駆除に効果的な対策

捕獲する
発生が少ない場合や中小規模の農場で有効です。箸などでゆっくりつまむか、優しく触れてビニール袋や空き瓶などに追い込みましょう。無理に手でつかんだり、潰したりすると臭い液を出すため注意してください。またガムテープを使いくっつけて取る方法も良いでしょう。葉の裏に卵を産み付けられている場合があるので、葉裏を注意深く観察し一緒に取ることも忘れずに行いましょう。

農薬(薬剤)を散布する
広範囲にカメムシが発生してしまった場合は薬剤防除が有効です。浸透移行性殺虫剤であるベニカ水溶剤が効果的とされています。有効成分が葉と茎から吸収され植物体内にめぐるので持続した殺虫効果が期待できます。一度の散布では根絶するのが難しいので発生の度に使用しましょう。

●カメムシ被害の予防法

防虫ネットを使用し、物理的に農作物に近づけないようにしましょう。カメムシは吸汁対象を発見すると飛来したり、地面から歩いて近づいてきたりします。侵入しないように隙間を埋め、しっかりと防虫ネットを張りましょう。カメムシには小さい種類もいるので網目が細かい商品を選ぶことが大切です。光に引き寄せられる習性を利用して防虫灯などの設備を導入すればカメムシを集めることができ、集まったカメムシに向かって農薬散布することで一斉に駆除できます。またカメムシが嫌うニオイがする木酢液を使う予防法もあります。瓶に少量の木酢液を入れて作物の近くに置くとニオイを嫌って近づきにくくなります。100倍程度に薄めた木酢液を農作物に散布することも効果的です。ただし農作物によっては薬害が発生することがあるのでご注意ください。

カメムシの種類

1.果樹カメムシ類

果樹を加害するカメムシ類を果樹カメムシ類と呼びます。チャバネアオカメムシ・クサギカメムシ・ツヤアオカメムシの3種類が有名です。成虫は4月から活動し果樹や植物の果実を吸汁します。7月頃になると毬果が結実したヒノキやスギに移動し毬果を吸汁し、雌成虫は産卵します。幼虫はヒノキやスギの毬果の中の種子を餌として成長し、8月中旬頃から新成虫が発生します。10月頃まで発生は続きます。

チャバネアオカメムシ
黄緑色で翅の部分が茶色いカメムシです。体長は10~12mmで成虫は年に1~3回、4~10月頃に発生します。カキやナシなどの果実を吸汁し、被害を受けた部分は凹み果肉部は海綿上になります。日本全国に分布しています。

クサギカメムシ
暗褐色のカメムシです。体長は13~18mmで成虫は年に1~2回、4~11月頃に発生します。多くの植物への害が報告されており、茎や葉を吸汁します。モモやウメなどの果実を好み日本全国に分布しています。

ツヤアオカメムシ
体色は緑色で艶のあるカメムシです。体長は約14~17mmで成虫は年に2~3回発生します。モモ・ウメ・柿などの果実を吸汁し日本全国に分布しています。

2.斑点米カメムシ類

発熟中の稲穂を吸汁するカメムシ類を斑点米カメムシ類と呼びます。吸汁すると吸汁部位から雑菌が侵入し、作物を斑点状に変色させ斑点米となります。

アカスジカスミカメ
体色は淡い緑色で太橙赤の太い縦条があり、触角や脚節も赤色のカメムシです。体長は約5mmほどあり、北海道~九州に分布して発生します。成虫は、北日本では年に3回、西日本では年に5回程度発生します。

アカヒゲホソミドリカスミカメ
体色は緑色で、触角が赤色のカメムシです。体長は5~6mmで暖かい地域ほど発生回数が多いと言われています。成虫は北海道では3回、北陸地方では5~6回程度発生します。日本全国に分布しています。

クモヘリカメムシ
体色は淡い緑色で背中が茶色のカメムシです。体長は15~17mmで成虫は年に1~3回発生します。日本全国に分布しています。

チャバネアオカメムシの防除に効果的な設備

モスバリア」は露地・ビニールハウス向けのLED防虫灯です。LEDの光が360°放射線上に放出されます。チャバネアオカメムシはこの強い光に引き寄せられ「カメムシキャッチャー」に補虫されます。カメムシキャッチャーを設置すれば防虫灯の真下に集まるチャバネアオカメムシを効果的に補虫し集合散乱を防ぎます。

※クサギカメムシやツヤアオカメムシには効果がありませんのでご注意ください。

適切な対策を行いカメムシから作物を守りましょう

カメムシの発生量はその年によって大きく異なりますが、広い地域に生息している害虫です。そのためこまめに作物の様子を観察し、カメムシの発生数を確認することが大切です。発生した場合でも今回ご紹介した「モスバリア」のような防虫灯を利用すれば、簡易にカメムシを捕獲することができ、空いた時間を他の作業に活かすことができます。適切な対策を行い作物を守っていきましょう。

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