コラム
有機農業とは?世界・日本の取り組み状況と無農薬栽培との違い
2019.08.31

有機農業とは?世界・日本の取り組み状況と無農薬栽培との違い

今回在宅勤務を経験し、日中テレビを流しっぱなしにしていたら、園芸に関するものや、調理に関するものが多く流されているような感じがしました。食べ物に関して自ら生産し加工をする潜在要求は高いのかもしれません。
一般消費者が安心・安全な農産物を購入したいとのニーズは年々高まっており、一層の食品の安全性が求められると言われています。そのため、近年では有機農業・無農薬栽培・自然農法・環境保全型農業といったワードに注目が集まっています。法律で規定されている概念と、一般消費者の方が捉えているイメージとの乖離が大きく、基本的な意味を間違って理解をしている人が多いというのが実情です。今回のコラムではその違いをお伝えしていきたいと思います。

有機農業の実情

●有機農業の基礎知識

有機農業とは農業形態のひとつで、有機農法・有機栽培・オーガニック農法などとも呼ばれます。厳密に言うと「有機農業の推進に関する法律」(平成18年成立)で栽培方法が定められており、この方法で栽培されたものでなければ有機農作物と言って販売することが出来なくなりました。

有機農業の推進に関する法律(定義)第二条には「この法律において「有機農業」とは、化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう」と書かれています。

この法律にしたがい合格、認定された圃場(有機JASに認定されて圃場)で生産した農産物は有機JAS規格に合致していることをうたって国内流通させることが出来るのと同時に、農産物の国際標準「グローバルGAP」に認められる可能性があります。この認証「グローバルGAP」を受けた農産物は国際的に安全性が証明されたことになり、海外への販路拡大のチャンスが増えます。

つまり、現在の法律では以下の条件を満たし認定を受けた生産者が行う農業が、有機農業として認められます。
1)化学的に合成された肥料および農薬を使用しない
(有機JAS規格で認定されたものしか使えない)
2)遺伝子組換え技術を利用しない
3)農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減する

有機農業を始めるには、その土台となる土づくりから始める必要があります。国で定められた規格(有機JAS規格)があり、堆肥などで土づくりを行い、種まきまたは植え付け前の2年以上、禁止された農薬や化学肥料を使用していない圃場で栽培を行わなければなりません。栽培中も禁止された化学肥料や農薬は使用することができず、生産過程にも多くの決まりがあり、それを遵守しなければ有機農作物として流通させることができません。

農林水産省には有機食品の検査認証制度があります。農薬や化学肥料などの化学物質に頼らず、自然界の力で生産された食品を表す「有機JASマーク」は、登録認定機関の認証を受けた事業者(農業生産者・加工業者・物流等に携わる方)のみが使用することができます。この「有機JASマーク」のついた農産物及びその加工品にのみ、「有機」「オーガニック」などの名称の表示が許されます。

※有機JAS規格が認定している農薬に関しては使用しても良いことになっています。

●有機農業における世界の状況

農林水産省 生産局農業環境対策課が発表した「有機農業をめぐる我が国の現状について」によれば、世界の有機農業の取組面積は、1999年から2016年(平成28)の間に約5倍に拡大していますが、全耕地面積に対する有機農業取組面積の割合は約1.2%程度と非常に小さいというのが実情です。有機農業における各国の規格を整理し統一する動きが農産物の国際規格「グローバルGAP」の制定です。農林水産省が発表した資料によれば、最も多い国であるイタリアでは全体の14.5%、次いでスペインが8.7%、ドイツが7.5%、フランスが5.5%、アメリカが0.6%、中国は0.4%、日本は0.2%と有機農業取り組み面積の割合は欧州諸国が高く、アメリカや中国は低いというように評価されているようです。(平成18年に制定された法律により、評価しなおしたため1.2%評価が0.2%となりました)

●有機農業における日本の状況

同じ資料によると、平成31年時点で有機農業の取り組み面積は有機JAS認証を取得していない農地を中心に年間4~5%増加していますが、総面積は耕地面積の0.5%にとどまっています。平成22年度時点で有機JAS取得農家は約4,000戸、取得せずに有機農業に取り組む農家は8,000戸と推定されています。新規参入者のうち有機農業に取り組んでいる有機農業者は2~3割と高い傾向があります。有機栽培や特別栽培等を行っている者が取組面積を縮小する際の理由は、「労力がかかる」が最大で、JASの認定をうけ維持していくことが負担になっているようです。

【出典】農林水産省 生産局農業環境対策課「有機農業をめぐる我が国の現状について」

有機農業と無農薬栽培の違いとは?

●有機農業

有機農業とは

1)化学的に合成された肥料および農薬を使用しない
2)遺伝子組換え技術を利用しない
3)農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減するといった条件を満たしたものが有機農業として認められています。

有機農業では土壌を健全にすることが求められます。微生物の働きによって土壌の保水性や浸透性・通気性を良くし、自然由来の養分を利用し安心・安全な圃場環境を整えることを行います。

根の発達が良くなり、栄養をじっくりと吸収して育てられ、栄養価の高い作物ができあがります。また化学的な農薬や肥料が使われていないため安心や安全性が高いと考えられています。野菜そのものの味を感じられ、普段の野菜よりも味が濃く感じられたり風味が強かったりするという意見もあるようです。

有機農業を支える考え方は、3つの柱からなっているようです。「有機農業推進法」「コーデックス」「有機JAS法」があり、農業生産者の方はこの趣旨を理解し事業を行う必要があります。国内市場だけでなく国際市場を目指そうという生産者の方や、6次産業化を狙い「有機」「オーガニック」で高付加価値をつけ差別化を狙おうとした場合、JAS規格合格認定は魅力的だと思います。農産物の国際規格「グローバルGAP」に認定されやすくなります。

●無農薬栽培

無農薬栽培とは一般的に生産過程で農薬を使用しない栽培方法のことを指します。全く農薬を含まないわけではなく、土壌に農薬が残っていたり、ほかの畑から飛散したりする場合もあります。また無農薬栽培を認定する基準や機関がないため、意味や定義があいまいになっており、無農薬の表示は残留農薬が全くないとの誤解を与えることから、原則的に表示が禁止されています。

無農薬栽培の農産物を、農薬を使用した農産物や有機農産物と区別するために、農薬の使用を抑えた「特別栽培農産物」として、特別栽培農産物に係る表示ガイドラインで規定が定められており、生産過程等における節減対象農薬の使用回数が慣行レベルの5割以下であり、化学肥料の窒素成分量が慣行レベルの5割以下であるといったなどの定義が決められています。無農薬栽培とは減農薬的な意味合いが強く、有機農業とは栽培に関する概念が違うことがお分かりいただけたかと思います。

有機農業に役立つ資材オルガミン

オルガミンは天然アミノ酸葉面散布肥料(液体肥料)で、有機JAS資材登録済み商品です。作り方は魚をまるごと糖蜜と一緒に発酵させています。化学処理をせずに天然発酵によって分解された22種類のアミノ酸が含まれた液肥です。さらに植物が必要とする微量要素も加えられています。窒素・リン・カリがほとんど含まれていないため、作物の生育ステージを問わず安心して使用することができます。1,000倍に希釈し農薬と混合で葉面散布を行うことも可能です。天然のアミノ酸は植物への吸収が早く、速効性が高いと考えられています。低温・高温・霜・乾燥・日照不足・長雨・病害虫などの障害が発生した際の回復促進や、作物の抵抗力の増加の効果が見込めます。有機JAS資材登録に登録されていますので有機栽培でも使用することができます。果樹(ぶどう・桃・リンゴ・さくらんぼなど)、野菜(トマト・イチゴ・キャベツ・レタス・ブロッコリーなど)といった様々な作物で活用されています。価格は1Lが3,300円、5Lが14,000円です。

有機JAS登録済みオルガミンは最小ロット5L×40本のご注文より承ります。
●¥15,400(税別・送料込)/本、総額¥308,000(税別・送料込)となります。
●日本でJAS登録の取れたマグネシウムをブラジルに送り現地で調合作成することで有機JAS登録済み製品となります。
●未登録製品との違いは日本のJAS登録が取れたマグネシウムの使用有無だけですので成分は変わりません。

 

有機農業に役立つ資材地力の素

地力の素は痩せた土壌を回復させる土壌改良資材です。地力の素に含まれるフルボ酸が供給されると、作物にとって有用な微生物が活性化します。微生物のバランスが良くなることで健全な土を取り戻します。病原菌の発生を抑えやすくなるといわれています。高純度な腐植質で肥料やミネラルの吸収を高め、なり疲れが起こりにくくなります。地力の素は水分を吸収し保持することができるため、土の粒をくっつける糊のような役割を担います。それにより空気が入る隙間を作り、保水性と排水性を兼ね備えたやわらかい土を作り出します。

有機農業に役立つ設備モスバリア

露地・ビニールハウス向けのLED防虫灯モスバリアです。LEDの光がアザミウマ類やヨトウ・夜蛾類の行動を抑制し拡散を防止します。害虫の生息密度を低下させ、繁殖を一世代で止めることで果実・野菜・花の被害を減少させます。LED光による行動抑制のため害虫の薬剤耐性が発生することがないというメリットもあります。

日々進化する科学を理解し有益な農業を

現在は、より農薬の少ない農産物の方が人の健康に良いと言われており、有機野菜や無農薬野菜に注目が集まっていますが、大手のマスメディアが間違った情報を流すケースも多いようです。今後の研究により解明されてくる部分もありますので、情報を十分に吟味しながら、今回のコラムを自身の方針にあった野菜作りにお役立ていただければ幸いです。

おすすめ記事
Tweets by SEIKO_ECOLOGIA
セイコーエコロジアのソリューション
お電話でのお問い合わせ
メールでのお問い合わせ