コラム
LEDで野菜を栽培する植物工場とは? 成長の仕組みと効率的な生産方法
2019.04.16

LEDで野菜を栽培する植物工場とは?
成長の仕組みと効率的な生産方法

異常気象による作物の生育不良は価格高騰につながり、生産者にとっても消費者にとっても悩みの種です。こういった問題を解決するために、農業分野では天候に左右されにくい植物工場での栽培を増やしていくことが重要視されています。植物工場と一言で表現しても簡易的なパイプハウスから外とは完全に遮断された室内空間で栽培される、まさに工場といったものまで種類やグレードは様々です。今回は植物工場について簡単にご紹介いたします。

野菜の栽培で注目を集める植物工場とは

●植物工場とは

「植物工場」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。植物工場とは植物生育に最適な環境を人工的に作り、計画的に栽培する施設やシステムのことです。温湿度・光・二酸化炭素・養液といった植物に影響を与えるエレメントを自動制御で最適な状態に保ち、自然環境に左右されず計画的に作物を育成します。パイプハウスのような簡易なビニールハウスは、生育環境を制御しながら本来栽培しにくい場所や季節に生育するという意味では植物工場のプロトタイプと言えます。これをさらに進化させ、冷暖房・保温装置・給排水・変温装置など省力化のためのさまざまな装備を備え、コンピュータ制御を行いシステム化したものが「植物工場」になります。管理が行き届いているため天候の影響(とりわけ日射量の減少)を受けにくく、作物を計画的に収穫できるという特徴があります。また植物工場で育成した作物は菌の数が少ないため日持ちが良く、水っぽくないため純粋な味を楽しめると言われています。
皆さんがご存じの通り「きのこ」「リーフレタス」「スプラウト」といった植物では栽培事例が多く生産現場では既に普及し始めていて、近年ではベンチャー企業も参入し各企業は植物工場の競争優位性を争っています。一般ユーザーが楽しめる簡単に家庭菜園用の栽培キットも人気があり広がりを見せています。

●植物工場の種類

植物工場には大きく分けて「人工光型」「太陽光利用型」の二つのタイプがあります。

 

人工光型
屋内施設で植物が育つ環境を完全にコントロールして栽培する方法です。太陽光の代わりにナトリウムランプ・蛍光灯・LED照明などを使い作物を電照します。外の自然環境とは完全に切り離された閉鎖空間のため、日照不足や台風といった一般的な圃場では対応が難しい悪天候に左右されることがありません。生長に必要な光や栄養を植物の段階や状態に応じて効率的に与えることができるため、新鮮な野菜を一年通して安定的に収穫できます。病原菌や害虫の被害も少なく、それを予防・駆除するための農薬の使用量を抑えられ安全性が高いと言われています。工場や都市といったスペースが限られた狭い場所でも高層式栽培ラックを使い栽培が可能です。 人工光型植物工場の多くは水耕栽培です。発砲スチロールやスポンジ等のパネルに苗を植えて養液に浮かべて栽培をします。菌を植物工場内に持ち込まないように気密性を確保し、作業者は体を完全に覆う作業着を装着するなど衛生管理が行き届いているのも特徴です。

太陽光利用型
温室などの環境で太陽光の利用を基本として温湿度を調節しながら栽培する方法です。ガラスハウスと言われることもあります。太陽光のような自然環境を上手に利用しながら施設内の環境をコントロールします。日照が不足した場合に補光としてナトリウムランプ・蛍光灯・LED電球などで電照を行い、植物の生長を促します。完全に閉鎖された環境ではないため無農薬での栽培は難しいと言われていますが、完全人工型に比べると初期投資費用や光熱費が抑えられます。人工光型の水耕栽培とは異なり、主に土を用いて露地栽培と同じような環境を作れることから有機栽培も可能です。

LED照明で野菜が育つ仕組みとメリット

●LED照明で野菜が育つ仕組み

太陽光は通常、可視光線・紫外線・赤外線が一緒になった状態で地上に降り注ぎます。この中で植物の生長に必要なのは可視光線と呼ばれる目に見える光です。可視光線の色には紫・青・水色・緑・黄・橙・赤などがあり、近年の研究では青や赤の光が植物の光合成や葉と実の形成にかかわっていることが解明されています。LED電球のライトは波長のコントロールがしやすいため、植物に適した可視光線を作りやい性質があります。その性質を利用して作物に適した波長の青系や赤系の光を当てることで、太陽の当たらない環境でも効率的に作物を育てることができると考えられています。

●LED照明で野菜を生産するメリット

日照量に左右されず、かつ必要な波長の光をダイレクトに電照できるので、光合成が順調に行われ、植物は栄養素を効率的に吸収します。そのため生育環境をきちんと整えれば、露地栽培と同様に栄養価や機能性成分の高い野菜が育てられると言われています。加えて消費電力の少ないLED照明の電照と水を循環させて再利用する水耕栽培を同時に行えば低コストで生産ができ費用を抑えることができます。

またLED照明で水耕栽培を行えば、無農薬栽培ができる可能性が高くなります。というのも農作物の病気は土を介して発症することが多いため、水耕栽培を行うことで病害虫の発生を抑えることができ、その分農薬も使用せずに栽培を行えるというわけです。しかし、水耕栽培は水を常に循環させているため、一度病気が発生すると水を通じて被害がすぐに広がってしまうというデメリットがあり、十分な注意が必要です。

安定した野菜の栽培におすすめのLED照明

セイコーエコロジアで扱っているLED電球は消費電力が少なく、長時間照射できランニングコストを抑えられます。放熱が多く農作物の生育を阻害することがある蛍光灯やナトリウムランプと違い、発光側にはほとんど発熱をしないためビニールハウス内が温まりすぎないというメリットも。寿命も長いため交換の手間もかからず理想的な電照が可能となります。低消費電力でありながら照度が高く、明け方や夕暮れ時にも適度な明るさの確保を補助するため、農作業の作業効率維持を支援いたします。ほとんど紫外線も出さず害虫の行動が抑制される効果も期待できます。

LED電球を活用してより良い作物の栽培に

LED電球のメリットを感じていただけましたでしょうか。日照不足を補う電照だけでなく、LED電球を利用した水耕栽培の良さも理解していただけたと思います。LEDの登場により植物が必要としている光を効率的に電照することができるようになりました。それは水に直接肥料を入れる無機肥料の吸収性を高めることができ植物工場の可能性が広がってきています。もちろん土耕栽培にもLED電球を活用していただきより良い作物の栽培にお役立ていただければ幸いです。

おすすめ記事
Tweets by SEIKO_ECOLOGIA
セイコーエコロジアのソリューション
お電話でのお問い合わせ
メールでのお問い合わせ