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モグラの駆除方法と対策を徹底解説!庭や畑を守る効果的な撃退方法とは
公開日2025.10.07
更新日2025.10.07

モグラの駆除方法と対策を徹底解説!庭や畑を守る効果的な撃退方法とは

モグラは地中生活に適応した特徴をもつ生き物であり、庭や畑や田んぼに大きな被害をもたらす場合があります。本記事では、モグラの生態から具体的な駆除方法、そして被害を未然に防ぐ対策までを詳しく解説します。
正しい知識を身につけることで、効率的にモグラを追い払うと同時に、違法行為を避けながら安全に対処することができます。ぜひ参考にしてください。

まずは知っておきたいモグラの生態と特徴

モグラを効率的に撃退するには、まずはその生態と特徴を理解することが重要です。

モグラは地中で暮らすのに特化した哺乳類で、細長い体型と強靭な前足をもち、土を掘り進めるのが得意です。視力はほとんどなく、その代わり優れた聴覚と嗅覚で周囲を把握しながら活動します。日本に生息するモグラにも種類があり、それぞれ生息範囲や土質への好みに違いがあります。

地中にトンネル状の巣を作りながら、主にミミズ、昆虫、昆虫の幼虫を主食としています。モグラ塚は土壌環境が豊かな場所に多く見られ、庭や畑や田んぼが荒らされる原因にもなります。こうした生態を把握することで、効果的な駆除につなげることが可能です。

被害を受ける前に知るべきモグラの影響とは

モグラがもたらす被害や影響を把握しておくことで、より的確な対策を行えます。

庭や畑や田んぼにおいて、モグラは地中を掘り進めるため、真っ直ぐに育てたい作物が倒れたり、根を痛めたりすることがあります。花壇などでも土壌が盛り上がり、景観を損ねる原因となるため、被害は農業以外にも及びます。さらに、モグラ塚が地面に多数できると、作業がしにくくなるなど日常生活への影響は決して小さくありません。

モグラ自体は害虫を駆除する一面もありますが、過度に増えると農作物や植物への被害が顕著になります。対策を先延ばしにすると被害が拡大し、修復に要する費用や手間も増大するため、早期に状況を見極めて取り組むことが大切です。

モグラ塚の見つけ方と巣の構造を把握しよう

地中で活動するモグラを知るには、モグラ塚と巣の構造を理解することが欠かせません。

モグラの巣はトンネル状になっており、エサを取るために地中を張り巡らした「通路」と、休憩や繁殖を行う「巣室」に分かれています。地面に現れる盛り土がいわゆるモグラ塚で、地中の土を掻き分けながら掘り進める過程で土が押し上げられたものです。整然とした花壇や畑でこの盛り土を見かけたら、まずはモグラがいる可能性を疑いましょう。

モグラ塚を複数見つけた場合は、土の硬さや湿度が高いエリアを好んでいることが多いです。塚の配置や大きさを観察して、被害範囲を把握することが早期対策のポイントになります。

モグラ塚ができる原因と場所の特徴

モグラ塚ができる主な原因は、モグラが巣を拡張したり、エサを探して掘り進めたりする際に土を押し上げるためです。巣穴の場所は湿り気のある土壌を好み、ミミズなどのエサが豊富に存在する環境で見られます。土壌が軽く、柔らかい場所では塚の高さが大きくなりやすいのが特徴です。

本道(本管)と支道(支管)の違いを見極めるポイント

モグラのトンネルには本道とエサをメインに探すための支道があります。本道はモグラが頻繁に通るため、塚が連続していたり、踏み固まっていたりするケースが多いです。それに対して支道は行き止まりになっていることが多く、あまり土が踏み固まっていないのが見分け方の一つです。

モグラ駆除の方法①:ニオイで追い払う

モグラが嫌うニオイを利用し、モグラを寄せ付けない方法です。

木酢液やナフタリン、ニンニクなど、モグラが嫌がる成分や強い匂いを地面に埋め込むことで、モグラを遠ざけることが期待できます。忌避剤には液体や粒状、スプレータイプなどがあり、散布しやすさや持続力の面から選択が可能です。ただし、効果が薄れた頃に再度散布するなどの継続的な対応が必要になります。

モグラ駆除の方法②:音や振動を利用する

感覚が敏感なモグラに対して音や振動を与えることで、活動しづらい環境を作り出します。

地中に音波や振動を発生させる専用の装置を設置する方法は、モグラの鋭い聴覚と触覚を逆手に取った対策です。市販されている製品の中にはソーラーパネル式のものもあり、電源の確保が難しい場所でも利用しやすい点がメリットでしょう。ペットボトルで作った風車などを活用する簡易的な対策も存在し、振動が土に伝わるだけでも忌避効果が期待できます。

モグラ駆除の方法③:捕獲器を仕掛ける

直接的にモグラを捕らえるためには、正しい位置と方法で捕獲器を設置することが重要です。

捕獲器にはさまざまなタイプがあり、モグラが通る本道に仕掛けるのが一般的です。筒形の捕獲器を地中に埋め込み、モグラが通った瞬間にミスなく捕らえるよう調整する必要があります。設置のタイミングや土の固さ、モグラの活動時間帯などを見極めることが成功の鍵になります。

モグラ駆除の方法④:エサを減らして寄せ付けない

モグラの好むエサとなるミミズなどを減らし、モグラが住みにくい環境を整えます。

モグラが活発に活動する要因の一つは、地中に豊富なミミズや昆虫などのエサがあることです。土壌改良材を見直して作物に合った土壌環境を整えると、余分なミミズが増えにくくなります。また、定期的に耕すことでモグラの通り道を崩すとともに、エサを探しづらい環境を作ることも効果的です。

畑や庭への侵入を防ぐ対策

モグラ侵入のルートを物理的にブロックすることで、長期的な被害防止につなげます。

モグラは地中を掘り進めるため、表面的な対策だけでは十分ではない場合があります。物理的なブロックを施すことで根本的な侵入経路を断ち、効果的に被害を抑制することができます。特に畑の境界や花壇の周囲など、限られた範囲を守る場合に有効です。

波型シートでモグラのトンネルをブロック

畑や庭の周囲に波型シートを深めに埋め込むことで、モグラがトンネルを作るのを物理的に阻止します。シートは適度な強度と柔軟性があり、モグラが突き破りにくい点が大きな特徴です。地中に設置する際は隙間ができないよう注意して埋め込み、モグラの侵入経路を確実に遮断しましょう。

畦(あぜ)と畝(うね)の間隔を確保する

畑であれば、畦と畝の高さや間隔を工夫することでモグラのトンネルを形成しづらい環境を作れます。やや高めに畝を盛ることで土壌が固くなり、モグラが掘り進めにくくなる効果を期待できるでしょう。定期的に畝や畦を整備し、土壌の状態に注意を払うことが引き続き重要です。

モグラ駆除に関わる法的注意点

まず、モグラは平成14年の法改正により鳥獣保護管理法の対象となる野生鳥獣となったため、捕獲が原則禁止され、違反すると懲役または罰金などの行政処分を受ける可能性があります。一方で例外としてモグラ全種は、鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則)の第十二条、第十三条において農業又は林業の事業活動に伴い捕獲等又は採取等をすることがやむを得ない捕獲等が認められています。

鳥獣保護管理法への理解を深めよう

鳥獣保護管理法は、野生動物の保護を目的とした法律であり、対象となる動物の捕獲や殺傷には一定の規制が存在します。モグラが保護の対象となる地域では、安易な駆除が違法となるケースが多いため、環境省や自治体のサイトを確認すると良いでしょう。法的なルールを理解し、適切に手続きを進めることがトラブルを未然に防ぐポイントです。

環境省:鳥獣保護管理法の概要

違法防止のために必要な申請・許可

特定の状況下で被害が深刻な場合は、自治体に相談してみることも選択肢です。自治体によっては被害状況や駆除方法の詳細などを提出する必要があり、申請が認められて初めて罠の設置などが可能になります。手続きは多少手間がかかるものの、トラブルを回避するためには必ず守るべきルールといえます。

専門業者を活用するメリットと依頼時のポイント

専門業者に依頼することで、的確で安全な駆除が期待できます。依頼前の確認事項を押さえておきましょう。

モグラ駆除の実績を多数持つ専門業者であれば、現場調査から駆除、再発防止策まで一貫して対応してもらえます。取り扱う捕獲器や薬剤の選定も経験に基づいて行われるため、効果が高く安全性にも配慮されています。また、法的な手続きや地域のルールに詳しい業者が多く、違法行為にならないようサポートを受けられるという利点もあります。

モグラ対策におすすめ|畑の番人

畑の番人は金属音と振動で大切な畑や庭を守ります。15秒に1回、鳴動部のツメが直管パイプを叩き金属音と振動を発生させます。それが地中に伝わり、音と振動に敏感なモグラをその場所から遠ざける効果が期待できます。音と振動は30分ごとに15秒という間欠的に発生するため、害獣に特有の「慣れ」を抑止する画期的な装置です。太陽光パネルで駆動するため、電源のない圃場でも手軽に設置できることもメリットです。※住宅街が近い庭や畑では、音のトラブルになる可能性がありますので、使用をお控えください。

モグラの駆除方法と対策を徹底解説!庭や畑を守る効果的な撃退方法とは(イメージ)
畑の番人
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ビニールハウス内への設置例 ※本製品は25mmの直管パイプ専用です。
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露地での設置例 ※本製品は防水仕様ではありません。屋外で使用する際は、写真のような雨よけを設置してご使用ください。
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ぶどうのビニールハウス内への設置例
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継続的な対策でモグラ被害を根本から防ごう

モグラ対策は一度きりでは不十分です。継続して環境を整え、モグラ被害を最小限に抑えましょう。

モグラは環境や土壌の状態に敏感で、対策を一度行っただけではまた戻ってくる可能性があります。ニオイ、音や振動、捕獲器などを併用して多角的にモグラを遠ざけることが大切です。さらに、畑や庭の環境を見直し、物理的バリアを設置するなど継続的な管理を行うことで、被害を根本から防ぐことが可能になります。

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コラム著者

満岡 雄

玉川大学農学部を卒業。種苗会社を経てセイコーエコロジアの技術営業として活動中。全国の生産者の皆様から日々勉強させていただき農作業に役立つ資材&情報&コラムを発信しています。好きなことは植物栽培。Xで業界情報をpostしておりますのでぜひご覧ください。

 

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