導入企業の基本情報
お名前:鎌田 充貴さん
従業員数:13名(技能実習生6人、従業員2人、パート1人、家族4人)
反収:昨年の実績で平均8t
農地面積:13,500㎡
製品購入年月:
・根活
↳2016年3月より毎月10箱を継続購入
・ナノバブル水製造装置
↳2018年12月に100ℓタイプを購入
↳2020年2月に200ℓタイプ購入
製品設置場所:茨城県鉾田市
栽培品目、品種:いちご2品種(とちおとめ8割、いばらキッス2割)
主な出荷場所:JAほこた
農業を始めた理由
セイコーエコロジア 満岡:鎌田さんが就農したきっかけを教えてください。
鎌田さん:生命保険会社の本社採用で就職し、実業団チームに所属して野球をしていました。しかしリーマンショック等がきっかけでチームが廃部となり別会社へ移籍することになりました。これが就農のきっかけです。28歳までサラリーマンでした。
セイコーエコロジア 満岡:もともとご実家が生産農家だったのでしょうか。
鎌田さん:私の家はもともとサラリーマンの家系です。両親は農協の職員から脱サラして就農しました。私で二代目になります。
セイコーエコロジア 満岡:なぜいちごを栽培されているのでしょうか。
鎌田さん:私が就農する前はメロンとイチゴを栽培していました。しかしメロンは病気が蔓延した大変な時代があったため、収入が安定するイチゴに切り替えました。
根活を導入したきっかけ
セイコーエコロジア 満岡: 根活を導入したきっかけを教えてください。
鎌田さん:イチゴの場合、頂花房、腋花房、2次腋花房、3次腋花房と5番目くらいまで続くのですが、11月の中旬頃の2次腋花房の花が出る時にチップバーンや蕚焼けが発生していました。特に私の農場では多肥栽培をしているため樹勢が強くなる傾向があります。そのためチップバーンも出やすくなるんです。それがすごく悩みでした。その悩みを肥料を購入している業者さんに相談したところ、「根活を使うようになってからチップバーンが減った」という話しを耳にしたんです。根活を導入したきっかけは業者さんからの紹介ですね。
ナノバブル水製造装置に切り替えた理由
セイコーエコロジア 満岡: ナノバブル水製造装置に切り替えた理由を教えてください。
鎌田さん:根活を購入し続けたら「高い」と思ったからです。またゴミ(段ボール)も出ますし・・・。装置は100万円程度しますが、段ボールを買い続けることを考えるとすぐに元をとれると思いますね。
ナノバブル水製造装置の導入効果
セイコーエコロジア 満岡: ナノバブル水製造装置の導入効果を教えていただけますか?
鎌田さん:ナノバブル水製造装置だけではなく、換気の方法や環境制御を工夫することによってチップバーンは当初の1/3程度までおさえることができています。ナノバブル水を使用するのとしないとでは明らかに差が出ますね。あとは根張りが良くなります。そして葉面散布に混ぜると効果が出ている気がしますね。葉面散布は見えないのでうまく表現することはできないのですが、付着した微量な液肥が葉にしっかり馴染んでいる効果があると感じています。ナノバブル水は色々なものを通常50%しか効果が出ないところを80%まで効果を上げるような一つのアイテムというイメージで使用しています。
セイコーエコロジア 満岡: 収穫量は上がりましたか?
鎌田さん:根張りが良くなったことで収穫量も上がりました。ナノバブル水だけが要因ではないと思いますが、間違いなくプラスにはたらいていると思います。
ナノバブル水製造装置の使い方
セイコーエコロジア 満岡: ナノバブル水製造装置の使い方を教えていただけますか?
鎌田さん:私の場合、育苗では3日~5日に1回液肥を灌注しているのですが、その時に100倍で混ぜて使用しています。本圃では5日~7日に1回液肥を与えるのですが、10aあたり10Lずつ混ぜています。一般的な液肥と同じように使っていますね。一方で農薬にだけは混ぜないようにしています。過去に農薬とナノバブル水を混ぜて使用した際、薬害が出たことがありました。それはナノバブル水が悪いのか、農薬の組み合わせが悪いのか、散布した時間が悪いのかは分かりません。ただ私たち生産者は1度そのような経験をすると、同じ失敗はしないようにしますね・・・。特にいちごは新葉が弱いので、新葉に薬害が出ると実まで影響してしまうというリスクがあります。だから薬害だけは一番に気を付けていますね。
ナノバブル水製造装置の改善点
セイコーエコロジア 満岡: ナノバブル水製造装置の改善点がありましたら教えていただけますか?
鎌田さん:私の圃場では他社製のナノバブル装置も使用しています。それは井戸に直結するタイプの装置で、ボタン一つで普段いちごに与えている灌水をナノバブル水にすることができます。そのため、ナノバブル水製造装置も井戸に直結するタイプがリリースされたら便利になると思いますね。またナノバブル水製造装置は製造したナノバブル水をタンクに移し替えて運ぶ作業がけっこう大変です。私みたいに力がある人でも重いなと感じることがありますので・・・。この二点が使い勝手における改善点かと思います。
今後の目標や展望
セイコーエコロジア 満岡: 今後の目標や展望を教えていただけますか?
鎌田さん:反収10t、1,500万円を目標にしています。今は反収7t~8t、1,000万円というのをクリアしている方は何人もいると思います。私も15年ほど前は夢のような話しでしたが、不可能ではないと思っています。その目標を達成するにはナノバブル水製造装置やCO₂施用機や肥料だと思います。それをチョイスするのが生産者の手腕だと思いますね。
導入を検討されている方へ
セイコーエコロジア 満岡: ナノバブル水製造装置の導入を検討されている方へメッセージをお願いします。
鎌田さん:使い続ければ効果は必ず出ます。「もっと効果を高めたい」とか技術がある人ほど求めている装置だと思います。例えば環境が厳しい時に、いかに”吸えないリン酸やカルシウムを吸わせるか“という時は一つの良いアイテムですよね。環境ストレスがあった時に通常だとダメージを受けるかと思いますが、ダメージが少なくなる手助けをする資材だと思います。ようするに、根張りが良ければ環境ストレスがあっても持ちこたえられますよね。導入をおすすめします。
コラム著者
満岡 雄
2012年に玉川大学農学部生物資源学科を卒業。種苗会社を経てセイコーエコロジアの技術営業として活動中。全国の生産者の皆様から日々勉強させていただき農作業に役立つ資材&情報&コラムを発信しています。好きなことは食べること、植物栽培、アコースティックギター。Xを更新していますのでぜひご覧ください。