樹木が石炭に変化する段階の初期ステージのもの。亜炭は地質学的には褐炭と呼ばれ、日本では行政上の都合でこう呼ばれた。石炭は古生代~新生代の地層でよく採掘され、その時代の植物があまり腐敗が進まず積み重なり、堆積物が覆いあるいは地殻変動により地中に埋没・圧力を受けることで石炭に変化していく。最初は有機物も多く含むので泥炭となり、徐々に炭化が進むと褐炭に進み、さらに不純物が少なくなると瀝青炭になり、ほとんど炭素成分だけになると無煙炭となりる。泥炭や褐炭は着火性が悪く不純物も多いことから、現在では燃料として使われることはほとんどなく、スコッチウイスキーで香りづけに使われるピートモスの例や、保水性や酸性があり土に混ぜると分解しやす性質を利用した土壌改良剤として使われることが多い。