コラム
フレックスタイム制度のメリット・デメリットと導入による課題への対策
2019.10.17

フレックスタイム制度のメリット・デメリットと導入による課題への対策

昨今「働き方改革」が叫ばれていますが、80年代ごろは「モーレツ社員」や「24時間働けますか?!」という言葉が流行り、ワーカホリック的に働くことが一般的な時代でした。生産性効率を高めるより、時間で頑張れるほうが偉いという考えがあり、基本給は安くとも、残業代を含んだ給料で生活することが当たり前でした。時代の変化とともに、総労働時間や法定労働時間のように「弱者である労働者は守る必要がある」という立場に立った概念が入ってきて、会社は社員を年間一定時間以上働かせてはいけない、そのためには法律で守る必要がある、ということになりました。この時に職種によっては必ずしも決まった時間に会社にいる必要はないのではないかという議論が起り、新しい勤務形態を実験する企業が90年代から増えてきました。その一例がフレックスタイム制度という新しい考え方でした。

フレックスタイム制度の特徴と導入条件

●フレックスタイム制度とは

日本におけるフレックスタイム制度は、あらかじめ全員が勤務している「コアタイム」を会社が設定し、出社時間や終業時刻は、自分で自由に設定できる「フレキシブルタイム」として、組み合わせて運用されているのが一般的です。もっとチャレンジ的な制度には、コアタイムの設定がない「スーパーフレックスタイム制度」があります。

たとえば、小さなお子さんがいるご家庭で、保育園に送り届けた後でないと、会社に出社出来ない場合フレキシブルタイムを利用し、出社時刻を調整するというようなことができます。

このような制度を導入するためには、社員と会社との間で総労働時間を取り決める必要があります。一定期間(週・月・年)の労働時間が決め、この時間を満たなければ欠勤扱い、超えた分は残業時間と見なされる運用方法です。

●フレックスタイム制度の導入条件

フレックスタイム制度の運用に当たっては、まず使用者である会社と労働組合(社員)の間で勤務条件の取り決めを行い合意します。一人でも欠けると製造ラインが止まってしまうような場合にどうするか、自己管理ができる社員とできない社員のボーダーラインをどうするかといった問題点を考え、制度を適用する社員の職種や範囲を検討しなければいけません。月ごと週ごとの労働時間を超えた場合および満たない場合にどのようにするか、また申請や管理の方法をどうするか決めておく必要があります。運用管理がルーズになると常時遅刻・早退状態が発生しやすくなり、帳尻を合わすために集中的に勤務するなど、社員の負担の軽減を目指して実施したはずが、反対に負荷が大きくなるケースが出てしまうことになりませんません。

一般的に1日8時間勤務で週5日勤務とすると、週の労働時間は40時間となります。仮にフレックス勤務を採用していない時の勤務時間が「9:00~18:00/休憩時間+昼食時間合計1時間」の会社が「コアタイム10:00~16:00/休息時間+昼食時間はコアタイムの中に含まれる」とすると、1日のコアタイムの労働時間は5時間になり、残り3時間分をフレキシブルタイムで仕事をすることとなります。この3時間を労使間で納得した形で、運用管理していく必要があります。フレキシブルタイムはコアタイムの前後に設けられるのが通常で、今回のケースの場合は最も早い出社時間は7:00、最も遅い退社時間は19:00に設定することが可能です。

ほとんどの企業が月給制を取り入れており、仮に週休2日で4週(約1ヶ月)働くとすると、160時間位が1ヶ月の総労働時間(契約時間)となり、これより少なければ欠勤扱い、多ければ残業代の対象となるというような取り決めが必要です。

フレックスタイム制度のメリット・デメリット

フレックスタイム制度は、ソフト産業・金融サービス業などの産業に生産性の向上や人材確保を目的として導入され拡大していきました。また、ハード中心の製造業も製造ラインのロボット化が進み、単純作業が機械化されることにより、導入の機運が高まってきました。特に開発・設計・企画のようなチームに依存する業務に従事している部署や、社会にいい影響を与えたいという意識で仕事をして、会社を離れれば個人の時間を大事にする人に親和性が高いと言われています。

●メリット

コアタイムは会社に拘束される時間ですが、フレキシブルタイムは自己管理の労働時間で、この自己管理がきちんと出来る社員にとっては仕事とプライベートな時間の充実が図れます。特に小さなお子さんを育てている社員や家族の介護を行っている社員は、決まった出退勤時間に拘束されることがなくなり、離職するケースが少なくなると言われています。また、通勤ラッシュの時間帯を避けて柔軟に対応できるため、ストレスを軽減でき遠方に住んでいる場合なども時間に余裕をもって出勤できるというメリットがあります。制度を定着することができれば、フレックスタイム制度を望む人からの応募が増える可能性もあり、優秀な人材を確保しやすくなると言えます。

●デメリット

一方、自己管理に不安がある社員に、この制度を適用すると出勤時間や退勤時間が遅くなり、特に外部との接触頻度の高い営業部社員は、取引先から見て常に遅刻や残業をしているように見え、イメージダウンにつながるかもしれませんので注意が必要です。また、意思伝達・結果確認をきちんとルール化しておかないと「報・連・相」不足に陥り、生産性の低下を発生させることになります。フレックスタイム制度を定着させるためには、社員の自己管理意識の向上が不可欠で、何のために実施するかの意識が低いまま実施すると、生産性の低下を招き余計な経費が発生する恐れがあります。個人ごとに就業時間が異なるため給与計算も複雑になり、管理の手間が増え勤怠管理が煩雑になる可能性があります。社員の出退勤時刻にばらつきが出ると、オフィスなどの利用時間が長期化し、光熱費などのランニングコストが増えやすいと言われています。

 

フレックスタイム制度の課題への対処法

フレックスタイム制度の目的は、生産性の向上と自意識の高い社員の確保・定着を目指すものです。そのため会社と社員が十分納得したうえで、導入され運用されるべきシステムです。導入に当たり、継続的な経費の増大が発生しまっては本末転倒ですからソフトやアプリなどのツールを利用した勤怠管理システム・評価システム・意思疎通システム・合意形成システムの導入を検討する必要があります。この制度のさらなる発展形が、好きな時間に好きなだけ働くことができるサテライトオフィスでこの仕組みが広がっていけば、会社からはなれた自宅やカフェで自由に働けるようになるかもしれません。

●フレックスタイム制に合ったシステムを導入する

ICカードによる勤怠チェックシステムや、各種申請・承認など、煩雑な手間を軽減する管理システムの導入を検討すると良いでしょう。また社内のコミュニケーションをより円滑に行うため、メールや電話だけでなくビジネスチャットを活用することも有効な手段です。

●ランニングコストを抑える仕組みを導入する

フレックスタイム制度を導入することで、建物施設の運用時間は長時間化します。そのため管理維持費が高くなる可能性があり、省エネ設備、人感センサー付きのエアコンや照明といったオフィスの稼働時間の長期化によるコスト増を防ぐ設備や仕組みを導入することも視野にいれておくと良いでしょう。

そこで皆様にご紹介したい製品が遮熱性と遮光性を兼ね備えた省エネカーテン「エコフィックス」です。オフィスの窓のような開口部は、ガラスを伝わって出入りする熱量(熱負荷)が大きいためで、このような状態ではエアコンの効きは悪く電気代も高くなってしまいます。エアコンの性能を最大限に活かし、部屋を快適な空間にするためには、窓から出入りする熱量を減らすことが重要です。エコフィックスはポリエステルの極細糸で高密度に織られており、開口部からの熱の移動量を低下させることで、室内を快適な空間に保ちやすくなり、光熱費を抑えることができます。真夏・真冬といったピーク時にはコストがかさむ冷暖房費用の削減が期待できます。

社員のライフワークバランスが整え、より良い労働環境を

行き過ぎた労働は生活のバランスを崩しやすい原因となり、豊かな生活を送ることが難しくなると言われています。会社は、社員の仕事と私生活を両立させるために、会社組織に必要な制度を導入する必要があります。今回ご紹介したようなフレックスタイム制度をはじめ、社員が安心して安全に仕事に取り組めるような環境を整えて従業員満足度を高めていくことが大切です。

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